中国新聞

可部線を一部廃止
JR、対策協に伝達


可部―三段峡 来年11月限り

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JR西日本の幹部(左側)から、可部線の一部廃止方針を聞く沿線5市町村長

 JR西日本は二十七日、可部線の可部(広島市安佐北区)―三段 峡(広島県戸河内町)間四六・二キロを廃止する方針を、沿線自治 体でつくる可部線対策協議会(会長・秋葉忠利広島市長)に正式に 伝えた。十一月末までに中国運輸局へ廃止届を提出、一年後の来年 十一月限りで廃線とする。

 二〇〇〇年三月の鉄道事業法改正で、路線廃止に国の認可が必要 なくなってから、JRの旅客路線の廃止は初めて。
地図「可部線」

 広島市東区のJR西日本広島支社であった対策協との会合で、J R側は、昨年四月から一年間実施した試験増便の輸送密度(一日一 キロ当たりの平均乗客数)が四百八十七人にとどまったと報告。存 廃基準の八百人を下回り、「大量輸送機関としての鉄道の特性を発 揮できない」と強調した。

 当初、廃止の時期は来年夏をめどに検討したが、地元の要望を受 けて繰り延べた。第三セクターや公設民営方式などを模索する対策 協にも配慮を示した―と説明している。バス路線への転換などの代 替輸送については今後、広島県知事の申し出により、中国運輸局が 設置する「地元協議会」などで検討する。

 会見では、JR西日本の垣内剛副社長が「三年半の協議の末に出 した結論。代替輸送の検討は最大限協力するが、第三セクターなど の経営に参加するつもりはない」と明言。これに対し、秋葉市長は 「JRや専門家も交えて協議する、新たな出発点だ。1%でも可能 性があれば、鉄道を残す方向で検討を進めたい」と述べた。

 同区間は一九六九年に開業。沿線の人口減や自動車の普及などの 影響で利用が低迷し、JR側は九八年に廃止、バス転換の方針を発 表した。当初は二〇〇〇年春廃止を目指していたが、地元の存続要 望を受けて先送り。二度の試験増便を実施し、結果をみて最終判断 する、としていた。

 猶予期間中も努力

 広島県の藤田雄山知事の話 地元の取り組みにもかかわらず廃止 決定に至ったことは残念だ。しかし、鉄道として維持できるか可部 線対策協議会が検討を行う期間として、廃止届の提出を六カ月間猶 予していただき、配慮を感じている。今後も、沿線市町村の意向 が、できるだけ反映されるよう最大限努力したい。

 代替案を含め検討

 中国運輸局の中村達朗局長の話 通勤通学などの交通手段の確保 は大切な問題。第三セクターを含めた代替案についても地元の意向 を聞き、手段確保に向けた努力をしたい。一般論だが、確保の方向 性が出ないまま廃止届が出た場合、運輸局長を座長にした地域協議 会を立ち上げ、対応策を検討することもあり得る。

(2002.5.28)

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