中国新聞

可部線 三セク化断念


 戸河内町長 財政を懸念

 JR可部線可部(広島市安佐北区)―三段峡間(戸河内町)の廃止後、第三セクターによる鉄道存続の可能性を検討していた戸河内町の野上昭典町長は十一日、町議会と住民への説明で、「残念だが難しい」と断念する意向を表明した。沿線五市町村でつくる可部線対策協議会(会長・秋葉忠利市長)が二十二日に開く会合で報告する。

 対策協副会長でもある野上町長は町議会可部線対策特別委と、行政と町内の各種団体でつくる官民一体の組織の会合で経過説明した。協議会で検討してきたバス、鉄道のメリット、デメリットを示し「現在の財政状況では三セクは難しい」とした上で、人口増の見込みがない▽災害が多い地域で復旧など将来的負担が多い▽協議会試算で最低四十年間赤字が続く―などを理由として挙げた。

 さらに「あと一年走るのだから0・1%の望みを探っていくが、全体的に難しい流れになっている」と指摘。「住民も存続運動を続け、打つ手も打った。鉄道事業法改正やJR西日本の完全民営化など非常に難しい状況になった。残念だがやむをえない」とした。

 ある参加者は「本来ならJRに存続してもらいたかった。住民がやってきたことに間違いはない。仕方ない部分もあるが残念」と話していた。

 JR西日本は今月末、国へ廃止を届け出、二〇〇三年十一月末の廃止を表明している。第三セクター化を検討している協議会は二十二日の会合で各市町村が方針を示し、結論を出す。

 二十二日に向け、加計町も近く官民一体の組織の会合を開き、住民から意見を聞き最終決断することにしている。

(2002.11.12)


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