■市民参加こそ何よりの個性■
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| 5月に開園した緑町公園のばら花壇。六角形のユニークな形をしている
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「各地に大規模バラ園ができている中、福山では…」。先月八日
にあった福山市の緑町公園ばら花壇のしゅん工式。福山ばら会の小
林幹弥会長のあいさつが、市関係者をハラハラさせた。
ばら花壇は苗二千株にの市民オーナーを導入。七百五人・団体が
一株二千円を負担して植樹した。「日本中に誇りうる市民参加のバ
ラ園」(三好章市長)だが、百九十種、五千株の規模は全国レベル
では珍しくない。
市公園緑地課などは、日本ばら会専門委員でもある小林会長が規
模に触れるのを心配した。「比べられたらたまらない。お祝いムー
ドにも水を差す」というわけだ。
確かに最近、競い合うかのように大規模バラ園が各地にできてい
る。一九九六年に開園した岐阜県可児市の花フェスタ記念公園は三
・四ヘクタールに千六百種、四万一千株。品種も株数も緑町公園の
ほぼ八倍だ。管理する岐阜県の外郭団体は、四年以内に七千種に増
やし、品種数世界一にする構想を練る。
九四年に鹿児島県鹿屋市が開設した霧島ケ丘公園は、三年後をめ
どに現状の倍の三千種、四万株に拡張する計画。同公園の門倉美博
所長は「バラはどの花より人を呼び寄せる力が強い。自治体のバラ
園は規模拡大競争に入った」と話す。
特徴も問われる。この四月、静岡県河津町が造ったバラ園は、世
界的に名高いパリのバガテルバラ園と提携。温室なども再現し、フ
ランス文化を売り物にする。
「ばらのまち」を名乗る福山は、どう個性を発揮していくのか。
市内のバラは現在約四十五万株(市推定)。「世界と日本のローズ
ガーデン」の著書がある英国バラ会終身会員の亀山寧さん(70)=京
都市=は「多くの市民が栽培している点こそ他都市がまねできない
特徴。世界にも誇れる。バラを通じたもてなしを工夫すればいい」
と助言する。
ばら花壇しゅん工式で、小林会長は結局、バラ園の規模に触れな
かった。「福山では、手入れの行き届いたバラ園が入場無料。全国
的にも珍しい」と続け、「バラを愛する心は人を思いやる心につな
がる」と結んだ。
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