テニス一筋の人生だ。ラケットを手にしたのは七歳。高校、大学時
代は、正確なグラウンドストロークを武器に海外でも活躍した。世
界ランクは最高26位。日本テニス史に名を残す実力者だ
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えんどう・まな
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71年 |
福山市生まれ |
89年 |
暁の星女子高を卒業し、筑波大に進学 |
91年 |
プロ転向。ユニバーシアードのシングルスで日本女子初の金メダル |
92年 |
バルセロナ五輪に出場 |
94年 |
広島アジア競技大会で団体金。全米オープンでベスト16入り |
98年 |
現役引退を発表 |
私にとってテニスはゲーム。相手の心理を読みながら飛んできた
ボールを打ち返す。チェスみたいな駆け引きが面白く、小学生のこ
ろから毎日コートに通った。テニス生活最高の思い出の一つは九四
年の全米オープン。リンゼイ・ダベンポート(米国)を破った。大
きなスタジアムの歓声が忘れられない。
大学時代は国内二番目の学生プロとしても注目を集めた遠藤。「学
業へのこだわりが私の一つのカラー」と言い切る
テニスしか知らない人間にはなりたくなかった。広い視野を持ち
たかったし、実際にたくさんの出会いがあり、いろんな考え方を学
んだ。私なりのテニス学を確立しようと現役のまま大学院にも進ん
だ。コーチ学の研究に打ち込んだり、休学してテニス漬けになった
り。こうして培ったスポーツ論を、多く人に伝えたいと思ってい
る。
今年四月から、茨城県つくば市の筑波女子大講師として教壇に立っ
ている
学生と一緒に、市民参加のテニス大会を企画運営するなど楽しい
ですよ。携帯電話や電子メールなど、顔の見えない、オブラートで
包んだような人間関係をつくる若者にコミュニケーションの原点を
教えたい。
スポーツは感情に正直だ。勝ってうれしい。負けて悔しい。「疲
れた」「痛い」など、時には自身とも真正面から向き合わないとい
けない。人と人を結ぶ手段の一つにスポーツを加えてほしい。
広島県生涯学習審議会委員も務める
広島のスポーツ環境は恵まれていると、あらためて感じた。アジ
ア大会級の国際大会があった町なんて、日本に幾つもない。野球、
サッカーのプロ球団もある。ローズアリーナ(福山市)やびんご運
動公園(尾道市)など施設もそろっている。弱点は指導者の少なさ
だが、多くの協会がコーチ養成に取り組んでいるので、将来は克服
されそうだ。
地域挙げてのスポーツ振興を願う
欧米では、ジュニアの大会でも、地域住民が観客席を埋める。ソ
ーセージを食べながらの観戦が文化になっている。日本では家族以
外の姿はあまり見ないでしょ。備後なら、充実した施設を核に、地
域でスポーツ文化を盛り上げてほしい。
「生粋の広島県人じゃけえ」と笑い飛ばす
個人競技で海外を渡り歩くと、国籍すら意識しなくなる。そんな
生活を続けたせいか、逆に福山出身者に会うと、すごくうれしい。
大好きな福山でテニスの指導がしたいけど、定期的には難しい。教
科書への執筆などでメッセージを送りたい。
(文中敬称略)
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