改革へのスタンス ◆断行・配慮 使い分け/
公約実現 注目しよう

 A 最大の争点だった「構造改革」へのスタンスは、政党で分かれた。

 G 民主は「雇用や福祉など安全ネットを張った改革」を主張。共産など他の野党は「首相の改革は弱者切り捨て」と真っ向から批判した。

 F 自民前職の間でも分かれた。広島、山口、岡山の前職は「改革実現」を前面に出し、島根と鳥取の前職は改革の必要性は認めながらも、「地方切り捨ては許されない」と、アクセルとブレーキを巧みに使い分けた。

 B 広島の自民前職は「改革で景気回復を」との訴えに終始し、「痛み」にはほとんど言及しなかった。構造改革で目指す国の姿や地方像、改革の優先順位など改革の本質が伝わってこなかった。

 D 岡山、島根、鳥取の前職はいずれも橋本派。島根、鳥取の二人は「抵抗勢力」との見方をされても「地方の立場」を強調したが、現職閣僚の岡山の前職は微妙な立場だったのでは。

 E 街頭演説などでは、郵政事業民営化や地方交付税見直しなど具体的な改革の中身にふれなかった。教育改革の必要性は繰り返し訴えたが、全体的には「改革」のイメージが先行した。

 C 公示前、自民党広島県連の幹部が「構造改革の中身に言及すれば、支持基盤の業界団体から反発を招く。かといって小泉改革に反対すれば票を減らす」と漏らしていた。自民前職は、改革論争をオブラートに包んで戦ったとも言える。

 A だが、「改革」を訴えて当選した以上、実行する責任は重い。選挙中だけの「改革コール」では、有権者を欺くことになる。「首相支持」を鮮明にした広島の無所属新人も含め、当選者六人は、そのことを肝に銘じてほしい。今後、新年度予算編成の過程で構造改革の中身が具体化するが、六人の行動を注視していく必要がある。



2001/7/31