■実像見えぬ「改革コール」 「議論に注目」「ムード先行」
景気、具体策望む

有権者の「改革選挙」への関心は高いが、政策の違いや改革の中身が見えぬ不満も強い(21日、広島市中区)

 小泉純一郎首相が掲げる「構造改革」の是非を最大の争点に、与 野党の応酬が激しさを増す参院選は二十一日、残り一週間となっ た。「改革コール」が交錯する選挙戦は、有権者にどう映っている のか。中国地方の三十人に聞いた。

●中国地方30人に聞く

 ▼「改革」への視線

 「改革選挙」と言われる選挙戦への有権者の関心は高く、六割の 十八人が「関心がある」などと肯定的にとらえる。

 廿日市市駅前、靴店経営木下肇さん(47)は「今回は、小泉さんに ちゃんと改革をしてもらうための選挙だ。選挙戦も面白く、楽しみ している」と話す。福山市川口町、福祉施設職員赤木芳喜さん(22) も「小泉首相や田中真紀子外相の議論が気になり、自分自身、国会 中継を見るようになった。若い人も選挙に注目している」とみる。

 一方で、十人が「いつもの選挙と変わらない」との冷めた見方を する。山口県美和町、カウンセラー林雅子さん(39)は「小泉さん人 気はミーハー的。『改革、改革』とうたい文句は華々しいが、具体 的な中身は見えない。これまでと大きく変わらない思う」。

 非拘束名簿式の比例代表について広島県吉舎町、農業小河内忠さ ん(72)は「タレント候補の乱立は好ましくない」とし、他に「知名 度を当てにした集票は、いい気がしない」との声もあった。

 ▼見えぬ違い

 各党、候補が訴える政策や「改革」の中身は、八割の二十四人が 「違いが分からない」などと不満を漏らし、明確に「分かる」と答 えたのは二人に過ぎなかった。

 尾道市新浜、主婦近藤志乃美さん(33)は「『小泉人気』で、有権 者の政治への関心は高まっているのに、各候補は人気に便乗する か、批判ばかり。具体的な政策が見えてこない」と残念がる。

 岡山市辰己、会社員山中陽子さん(30)は「どの候補も大衆迎合的 な政策で、違いが見えない」、広島県江田島町の主婦正岡恵津子さ ん(41)も「どの候補も改革ムードをふりまくだけ」と厳しい。

 広島市安佐北区可部南、包装 材料販売業高橋昭三さん(73)は「自分のスタンスをはっき りさせずに、小泉ブームに便乗した訴え方をする候補がおり、感心 しない」と言う。

 ▼後半戦に注文

 候補にもっと聞きたいことは、景気対策が九人と最も多く、環境 問題(三人)、教育問題(三人)などが続く。

 来年、就職活動を控える徳山市花陽、学生西村信輝さん(20)は 「景気低迷や就職難が重くのしかかる。景気を変えるという具体的 な政策を聞きたい」。益田市横田町、団体職員田中誠二さん(49)も 「景気対策の掛け声とは反対に、世の中はますます不景気になって いる」と具体策を求めた。

 改革の「痛み」に対する疑問も根強い。広島市西区三篠、保険代 理店経営安永茂生さん(38)は「『痛み』を具体的に示してもらわな いと、改革に期待していいのかどうか分からない」と話す。


政治は変わるか 参院選

2001/7/22