■改革論戦 上滑り 中国地方 再び30人に聞く

 ●26人「違い分からない」

 炎天下で二十四人が舌戦を展開してきた中国地方五選挙区の参院 選は、二十八日が最終日。「構造改革」を最大の争点にした各候補 の訴えから、改革の中身や政策の違いが見えてきたのか。一週間 前、選挙への関心などを尋ねた中国地方の有権者三十人に、受け止 めの変化や参院選後の展望を聞いた。

 ▼政策の実像

 一週間前、「分かった」「少しは分かった」との答えが二人にと どまった「改革コール」の中身や政策の違い。今回は四人に増え、 少しは浸透している。半面、「分からない」は二十四人から二十六 人に増え、改革論争の具体性は依然、ベールに包まれたままだ。

 広島市西区三滝町、パート従業員土屋みどりさん(45)は「改革と いう言葉の響きの良さに惑わされている感じ」と受け止める。府中 市栗柄町、主婦加茂好江さん(75)も「どの政党も政策に具体性がな い。『痛み』も結局、伝わってこなかった」と不満を隠さない。

 一方、山口市大内御堀、会社員河本孝一さん(38)は「テレビなど を通じ、各候補者の訴える改革の中身や違いは、少しずつ分かって きたと思う」。防府市千日、主婦細川章子さん(45)も「党首討論な どから、違いが伝わってきた」と話す。  
 
 ▼意中の候補

 一票を投じる候補を決めた人は二十四人と八割に達し、六人がま だ絞りきれていない。選んだ基準について、広島県江田島町小用、 主婦正岡恵津子さん(41)は「政治改革と景気対策への考えを物差し に、政治の変化への期待を込めた」と言う。

 三原市中之町、知的障害者授産所施設長の安棟信雄さん(55)は 「地方の視点で政治を進めてくれる人」。岡山県里庄町、生命保険 面接士の岡村咲津紀さん(52)は「政治の実績と手腕」と話す。

 まだ決めていない東広島市西条町寺家、大学生鈴木敏之さん(22) は「投票日の朝までに決めるが、実行力を判断基準にする」との考 え。下松市花岡高橋、主婦萩原浩子さん(53)は「候補者の肉声を聞 く機会が少なく、魅力が分からない。決めかねている」と戸惑う。

 ▼政治の行方

 選挙後に政治が「変わる」と思う有権者は十六人で、半数を超え た。一方、「変わらない」も十二人。呉市阿賀南、鉄工所経営木村 公一さん(38)は「変わると期待したい。小泉改革が支持された場合 は、政治家自身も『痛み』の覚悟を」とくぎを刺す。広島県神辺町 下御領、会社社長徳永善彦さん(67)は「小泉首相は一般党員に選ば れた。選挙で信任されれば、今まで以上に国民の声が届くのでは」 と期待する。

 「変わらない」とみるのは島根県石見町、衣料品店経営山田明子 さん(62)。「多くの政治家が自らの利益ばかり考えている現状では 無理」と厳しい。広島市西区三篠、保険代理店経営安永茂生さん (38)も「盛り上がる改革ムードに便乗している政治家も少なくな い」と冷静な視線を注ぐ。

政治は変わるか 参院選

2001/7/28


投票の判断材料に―と、参院選立候補者の該当演説を聞く有権者(広島市中区)