中国新聞LEADERS倶楽部
2017年新春トップインタビュー 広島のトップが想いを語る

新銘柄や蔵の復活 飛躍へ一丸

photo
代表取締役社長 藤原 昭典 (ふじはら あきのり)

―法人設立100周年を記念した新銘柄「広島錦」を発売しました。

原料米「広島錦」は、昭和初期には吟醸米、酒造適良米として広島県の奨励品種とされていましたが、背が高くて倒れやすく、もみが落ちやすいという育てにくさから使用されなくなっていました。それを県内農家の協力を得て復活し、賀茂鶴酵母とも呼ばれる協会5号酵母で醸した純米酒です。「原点回帰」の思いを米と酵母に込めて商品化しました。原料米の量に限りがあるので、じっくりと純米の柱に育てます。

―今年10月には4号蔵も復活します。

本社敷地内にある醸造蔵の4号蔵は1994年に閉じていましたが、24年ぶりに復活させます。大正期の土蔵造りの外観を保存したまま、内部の機械化を進めました。敷地内には2号蔵と8号蔵もあり、醸造部門を本社に集中します。同時期に新しい瓶詰工場も稼働します。食品衛生管理の国際基準「HACCP(ハサップ)」への対応も視野に入れつつ、安全・安心への取り組みを強化します。

―自社通販サイトを準備中です。

個人消費の伸び悩みは、どの業界でも深刻なものがあり、酒造業界も例外ではありません。日本酒ブームととらえる風潮もありますが、そんなに甘くはありません。消費者の皆さまへいかに商品をお届けするかにメーカーは腐心しています。そうした中、通販チャンネルの重要性は日増しに高まっており、「楽天市場」での販売に加えて、今春、自社通販サイトを立ち上げる予定です。昨年9月に拡張した本社見学室を含め、ダイレクトな接点への取り組みを強化していきます。

―輸出への積極的な取り組みも続けています。

国内では人口減少の歯止めがかからず、長期的なマーケットの縮小は避けることができません。現在、最も力を入れている海外市場は中国です。このほか韓国、台湾、さらに東南アジア諸国連合(ASEAN)の国々への輸出も強化し、売上高の4%にとどまっている輸出ウエートを、5年以内に2桁まで押し上げたいと考えています。国内マーケットが厳しい分だけ、よりスピード感を持って、海外市場への参入に力を入れたいと考えています。。

photo
記念のロゴマーク
概要
社名賀茂鶴酒造株式会社
本社所在地〒739-0011
東広島市西条本町4-31
Tel 082(422)2121
設立1918年8月
事業内容酒類製造業
資本金1000万円
売上高29億2700万円(2017年9月期)
従業員数103人(2017年9月現在)
支社・支店・工場本社蔵、御薗蔵、東京支社
関連会社佛蘭西屋(直営飲食店)
ホームページhttp://www.kamotsuru.jp