中国新聞LEADERS倶楽部
2017年新春トップインタビュー 広島のトップが想いを語る

時勢を捉え成長誓う100周年に

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代表取締役社長 北川 祐治 (きたがわ ゆうじ)

―2020年の東京五輪の関連需要の動向はいかがですか。

弊社の主力製品であるタワークレーンをはじめ建設機械分野での需要は、今年中には一段落します。工期を五輪開催前に前倒しして進められる工事も多く、その分、五輪以降の需要の落ち込みが予想されます。しかし、老朽化したビルや橋、道路のメンテナンスと更新、原子力発電所の廃炉や除染など、弊社の技術を生かせる領域はまだまだあり、進行中の案件もあります。ピンチはチャンスと捉えて新たな需要を掘り起こしていきます。

―メキシコの関連会社で自動車部品の増産を進めています。

素形材事業全体では、欧州連合(EU)向け建設・農業機械部品と、メキシコ関連会社で手掛けている米国向け自動車用鋳造部品の生産が堅調です。メキシコ関連会社は昨年秋、鋳造工場を増設しました。18年度中に本稼働し、生産能力は月産1400トンに倍増します。当面は自動車部品の成長が見込めますが、世界的にはエンジン車から電気自動車(EV)に代わる潮流があります。EV向け部品の営業開拓に注力していきます。

―今年、創業100周年を迎えます。

100周年を迎えるに当たり、新たな成長を目指すための最大の柱がカンパニー制導入です。4月1日から素形材事業本部を素形材カンパニー、工機事業部を工機カンパニー、産機事業部を産機カンパニー(いずれも仮称)に移行します。本部機能は維持しつつ、各カンパニーの独立性や専門性を高めていきます。

―導入の狙いは。

もう一度、しっかりと成長できる会社へと変革するためです。不振が続く部門は中長期的には会社全体で支える必要がありますが、短期的には各カンパニーがマーケットの変化に素早く対応して、新たな成長につなげていくことが重要です。工作機械に加工物を固定するチャックのように当社のシェアが高い商品だけでなく、顧客の製造ラインの自動化・省力化ニーズに応えられる商品の開発にも力を入れます。

地方企業だから駄目だと言われないように、シェアが高いチャックやタワークレーンだけでなく、ニッチな領域でもナンバーワンを目指していきます。

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2017年度グッドデザイン賞受賞「(汎用)グリッパ NTSシリーズ」
概要
社名株式会社北川鉄工所
本社所在地〒726-8610
府中市元町77-1
Tel 0847(45)4560
設立1941年11月(創業1918年3月)
事業内容金属素形材事業(自動車部品、各種機械部品)、工作機器事業、産業機械事業(コンクリートプラント、建築用ジブクレーン、自走式立体駐車場)、新規事業開発
資本金86億4000万円
売上高(連結)554億2100万円(2017年3月期)
従業員数(連結)2488人(2017年3月現在)
ホームページhttp://www.kiw.co.jp/