中国新聞LEADERS倶楽部
2017年新春トップインタビュー 広島のトップが想いを語る

発電コスト減へ 今夏実証研究

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代表取締役 奥原 征一郎 (おくはら せいいちろう)

―次世代の再生可能エネルギーとして期待される洋上風力発電の実証研究に取り組んでいます。

今年8月、浮体式洋上風力発電の効果を確かめる実証研究が北九州市の沖合約16キロの響灘でスタートします。浮体式とは、発電装置自体を海に浮かべる風力発電です。新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が実施する研究で、丸紅や東京大、エコ・パワーなどでつくるグループのメンバーとして参画しています。当社は海底に係留するためのチェーンやアンカーに加え、風車の製作を担当。それぞれの製造を進めています。

―モデル実験が始まっています。

NEDOは2016年11月から、軽量化と設置コストが軽減可能となる発電システム「Nezzy(ネジー)」の研究を行っています。1キロワット時あたり20円を下回る発電コストを目指しています。実証研究に向け、17年10月末から3週間、実際の発電設備の15分の1サイズのモデルを使い、海上技術安全研究所(東京)で水槽実験を実施しました。さらに、18年1〜3月に10分の1サイズのモデルを呉市倉橋町の沖合に設置してデータを収集します。コストダウン実現に向けた貴重な調査になります。

―新技術の開拓も熱心です。

NEDOが17年に公募した、低コスト施工技術調査研究に、前田建設工業や常石造船、寄神建設、極東興和そして九州大などでつくるグループの一員として取り組んでいます。実験のため出力3メガワットの3基の風車を提供する予定です。一方で、日本の風車の高さは、80メートル程度ですが、欧米では100メートルを超えています。風車の高層化を可能にする技術として、支柱がコンクリートとスチールのハイブリッドタワーの開発を進めています。これにより、発電効率は20%向上し、風車の建設適地の拡大や新たな市場の創出が期待されます。

―今後の展開は。

13年に会社を設立し、風力発電の実証研究が中心でしたが、今後は研究のみならず、外部に生産を委託する「ファブレスメーカー」として風車の製造・販売を行います。再生エネルギーの主流となる風力発電分野で、新技術や有為な人材を生かして、地域貢献できる企業を目指します。

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ハイブリッドタワーを活用した風車
概要
社名株式会社グローカル
本社所在地〒737-0046
呉市中通2丁目6-6
Tel 0823(21)6660
設立2013年4月
事業内容
  • 大型風力発電機の製造、販売、設置及びメンテナンス
  • 浮体洋上風力システムの製造、販売、設置及びメンテナンス
  • レストランの経営
資本金2450万円
売上高18億1500万円(2017年3月期)
従業員数45人(2017年3月現在)
支社・支店・工場東京支社
ホームページhttp://www.glocal-net.com/index.html