中国新聞LEADERS倶楽部
2017年新春トップインタビュー 広島のトップが想いを語る

一貫した「人間力」教育に強み

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理事長・総長 鶴 衛 (つる まもる)

―「人間力」育成を掲げています。

2020年度の大学入試改革の狙いは、知識偏重から思考力や表現力などを重んじる方向への転換です。従来は学んだことをきちんと理解する「認知スキル」が重視されてきました。しかし、AI(人工知能)時代の到来が視野に入ってきた今、自分で考え、判断する「非認知スキル」が社会から求められており、教育現場では、主体的で対話的な深い学びを導くアクティブ・ラーニング導入が進んでいます。「社会に貢献してほしい」と願う本学園では、創造性や意欲などを「人間力」と表現し、こうした力を身に付けるための教育を一貫して展開してきました。

―具体的な取り組みは。

なぎさ公園小では「知的好奇心」「論理的思考力」「プレゼンテーション力」育成に取り組んでいます。自分たちで目標を決め、議論、評価するというサイクルを繰り返します。英語は6年間で840単位時間学び、外国人と触れあい、自分の考えをはっきり主張する力を養います。広島なぎさ中・高の高校1年生は、瀬戸内しまなみ海道の夜間歩行に挑戦。約43キロを夜通し歩き、困難にぶつかっても逃げずに乗り切る胆力を育みます。広島工業大高では昨年、アクティブ・ラーニング専用フロアを新設。グループワークなどを通じ主体的・協働的に学ぶ環境を整えました。

―実践力育成に注力しています。

広島工業大では本年度、企業や地域の課題を発見、分析し、解決策を提案するという新たな授業を開講しました。1年次から実践力を養います。16年度には、ボランティアや資格取得など学生の主体的活動にポイントを付与する制度をスタート。学生提案の実現を支援する「HITチャレンジ制度」では昨年、環境土木工学科の学生がアラブ首長国連邦で太陽熱淡水化実験に挑戦しました。

―学園の教育が高く評価されています。

英教育専門誌「タイムズ・ハイヤー・エデュケーション」の17年「世界大学ランキング日本版」で、広島工業大が中四国の私立大で1位になりました。多くの卒業生が社会で活躍しており、「人間力」教育が一定の評価を得たと考えています。今後も、建学の精神「教育は愛なり」に基づき、一人一人の力を伸ばす教育を実践していきます。

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訪問国の現地学生との交流を通して、専門性に加え国際性を磨く
概要
法人名学校法人鶴学園
所在地〒731-5193
広島市佐伯区三宅2丁目1-1
Tel 082(921)3121(代表)
設立1956年2月
設置校広島工業大学
広島工業大学専門学校
広島工業大学高等学校[全日制課程・通信制課程]
広島なぎさ中学校・高等学校
なぎさ公園小学校
ホームページhttp://www.tsuru-gakuen.ac.jp/