中国新聞LEADERS倶楽部
2017年新春トップインタビュー 広島のトップが想いを語る

和食文化を守り海外にも発信

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代表取締役社長 足利 恵一 (あしかが けいいち)

―新工場が昨年11月に稼働しました。

国内5カ所目の自社工場「つくば工場」を茨城県牛久市に新設しました。約37億円を投資し、広さ1万1589平方メートルの敷地に鉄骨4階建てを建設。トップクラスのシェアを誇る卵焼きをはじめとする業務用食材の生産能力は、現行よりも2割程度向上しました。自社のゴボウ農園が近いためゴボウ茶などの生産能力も増強しました。また、当社の歴史や製造ラインも見てもらおうと、見学用の通路を設置。子どもの食育にも役立ててもらえるとうれしいです。

―「あじかん焙煎(ばいせん)ごぼう茶」が人気です。

お客さまがもっと手に取りやすいように、メインの通信販売に加え、全国のドラッグストアなど、市販への開拓も手掛けています。この結果、ゴボウ茶をメインとするヘルスフード事業全体での売上高は、昨年4月からの半年で12億円になり、18億円だった前期の実績を上回る勢いです。今後も研究開発を重ね、健康維持に役立つおいしい商品を作ります。

―巻きずしの普及に取り組んでいます。

当社では具材の卵焼きやかんぴょう、かに風味かまぼこなどを作っています。巻きずしは江戸時代から続く伝統食です。色合いや巻き方などに日本人らしい繊細な美学が生きており、家庭で手作りできる温かい食文化です。後世に残し、世界に広げる活動に注力しています。

学研プラスが出版する学習マンガ本「巻寿司のひみつ」の制作に全面協力し、全国の小学校や公立図書館に計2万5500冊を寄贈しました。国外では同マンガ本の中国語版を中国で開催する巻きずし教室や展示会で配布しているほか、今後は米国やオーストラリア、アジア各国への普及も加速させます。

―3代目社長として力を入れたいことは。

昨年4月に就任しました。創業者で相談役の足利政春が京都で9年間修業して培った卵焼きをはじめ、先輩方が築いた歴史を未来につなぐことが使命です。目指すのは、手作りの温かみを感じるオンリーワンの商品づくり。そのためにも「社員全員経営」をモットーに皆が考え、行動し、やりがいを持って働く会社として成長し続けます。

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2017年11月に竣工したつくば工場
概要
社名株式会社あじかん
所在地〒733-8677
広島市西区商工センター7丁目3-9
Tel 082(277)7010
設立1965年3月(創業:1962年10月)
事業内容鶏卵加工製品・野菜加工製品・水産練製品・その他食品の製造、販売、および卸売、ならびに農産物の生産、販売
資本金11億225万円
売上高406億8196万円(2017年3月期)〔個別〕
従業員数1234人(うちパート554人)(2017年3月末現在)
支社・支店・工場工場5、営業所36、開発本部・ヘルスフード事業部1
関連会社国内1、海外4(うち持分法適用関連会社)海外1
ホームページhttp://www.ahjikan.co.jp/