World Cup Okonomiyaki
第18回 絶品...タイのお好み焼き「ホイトート」
――――――――バンコク在住・鈴木孝一郎さん
 「タイにもお好み焼きがある」。こんな"めでタイ"便りが鉄板編集部に届いた。今春から首都バンコクで暮らしている鈴木孝一郎さんだ。大阪の調理師専門学校で仏・伊料理の教員をしていた鈴木さん。「なぜか突然」タイ料理に魅せられ、タイに渡った。現在はタイ料理の習得を目指して、タイ語の学校に通う日々だ。
suzuki
ホイトートを作る鈴木さん
  「ホイトート」とは、どんなものなのか。鈴木さんによると溶いた米の粉を鉄板の上に伸ばし、具として貝とモヤシを入れて焼くというもの。これぞまさしくお好み焼きだ。双子の兄弟とは言えないまでも、お好み焼きの弟分、妹分とは言えるだろう。鈴木さんによると「ホイトート」以外にも、タイには粉を使った鉄板焼やお菓子が数え切れないほど存在している」とのこと。さらなるレポートが楽しみです。

 鈴木さんのレポートは、鈴木さんのホームページと編集部に寄せられたメールを編集部の責任で再構成したものです。

■鈴木さんのホームページhttp://kousuzuki.infoseek.livedoor.com/


 ≪鈴木孝一郎さんの略歴≫

 23歳、1998年に千葉県の高校を卒業。大阪あべの辻調理師専門学校に入学。学生生活を1年間送った後、調理師免許を取得。そのまま同専門学校に西洋料理の教員として勤務。2002年3月に退職しタイに渡る。現在はタイ語の学校に在学。
★鈴木さんのレポート★

pic
ホイトートを出すタイの屋台。開店は夜の9時
 ホイトートの屋台はほとんどどが「パッタイ」と呼ばれる"タイ風焼ソバ"と共に売られています。この2品のみで屋台を経営し、生計を立てているタイ人もいます。

 ヘルシーと呼ばれるタイ料理の中では特に脂っこい料理の代表格で、とてもこれを食べると「タイ料理は果たしてヘルシーなのか??」と疑問が湧いてしまう程です。脂っこい生地とともにタイ人は大量の生野菜(主にモヤシ)を大量に乗せて食べるのがタイ人風です。お好み焼きで言うキャベツでしょうか。これがまた「美味い!!」のです。

 ビールがあれば最高!! また酒を飲んだ後に道端の屋台で食べるホイトートも猛烈に美味いです。大体の店のホイトートは主に米粉(又は小麦粉)と片栗粉を使用して作られているようです。アジア料理ですから、日本のお好み焼きに通じる所があるのは当然でしょうか...。

 私が通っている語学学校のクラスは2クラスで22人の日本人がいます。そのうち私を含め4人が料理・製菓経験者で、しかも同じ専門学校グループ出身、そしてなんと内1人は私の元職場の先輩である。これが全て日本全国から偶然に集まったことであることを考えるとある意味驚いてもいいことなのかもしれない。

 その私の元先輩が持つタイ人の友達は実家が路上屋台を経営している。「ホイトート」と呼ばれる貝の揚げ焼きを専門にやっている屋台である。この度ここの屋台でホイトートを皆に教えてもらえることになったので行って来た。

 開店時間は夜9時〜夜1時(月〜土)。メニューはホイトートしかないというのにも関らず、常にお客さんの足が途絶える事は無く凄い繁盛である。「タイ人が沢山いる」=「美味しい」のである。バンコクを中心街から少し南に下った所「サパーンタクシン(タクシン橋)」の近くにこの屋台はあった。

 今晩の私の先生は写真に写っているご夫婦。この道25年ホイトート一筋という方々で、その屋台からも年季は充分に伝わってきた。
◆ホイトートの作り方◆


(1)使うフライパンは屋台一体型の大型のもの。フライパンというより鉄板といったほうが正しい。

(2)「命のだし」ならぬ「命の生地」は昔ながらのアルミのバケツに入っていた。米粉や芋の粉と水を適度にあわせて作ってある。惜しげもなく配合を教えてくれた。粉1に対して水が2が丁度いいのだそうだ

(3)ホイトートの「トート」は油で揚げ焼きするという事。ただ焼くのではなく大量の油を使って半分揚げて火を通す様にする。ここで使っている油は豚の背脂を溶かしたもの。

(4)中に入れる貝の種類は、牡蠣、貽貝(イガイ・ミドリガイ)、ホタテの3種用意されていた。これはホタテ。桶(洗面器)の中に氷と共に入っている。タイは暑い国であるが、牡蠣が年中存在している。ちょっと不気味な存在。ちなみにここの店の一番人気は貽貝。

(5)お玉に2の生地を取りその中に貝類を入れる。

(6)熱い鉄板の上に油を敷き、その上に5を流す。

(7)生地が固まらないうちに卵を1個割り入れ、伸ばす。

(8)これはエシャロットとニンニクと唐辛子のみじん切りを合わせたもの。

(9)生地に8分ほど火が通ったら一度ひっくり返し、直ぐ横に8を小さじ1杯程度とモヤシを入れる。そして9の魔法の粉を少々振りかけて、モヤシにあまり火が通らないうちに生地とモヤシを合わせる。

(10)合わさったところですぐお皿に乗せる。

(11)これが仕上げに上からかける物。ナンプラー、コショウ、葱とパクチー。

(12)ナンプラーは少々、コショウは沢山である。

(13)もし持ち帰りで袋に包むのであれば、ビニールで油が滲み出ないようにして広告新聞紙で包む。

(14)食卓に並べる時には、特製のたれと共に。このたれが最後の決め手。また生のモヤシも一緒に供する。タイ人は生野菜大好き。

■ホイトートの作り方 http://kousuzuki.oldhoops.livedoor.com/hooi%20thoot.html

 
第19回はトルコ2ゴール目 1月上旬更新予定!
 backnext