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'12/05/11

入賞作100点決まる 創刊120周年記念事業「わがふるさと 地域の絆」写真展

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▽5月22〜27日、広島県立美術館

 中国新聞創刊120周年記念事業の「わがふるさと 地域の絆」写真展の入賞作品が決まった。最優秀賞1点、優秀賞3点、入選96点。入賞作品の写真展は22日から27日まで、広島市中区上幟町の広島県立美術館県民ギャラリーで開かれる。
 最優秀賞は広島市佐伯区美鈴が丘緑の渋田勇さん(66)の「男の祭り」。山口県周防大島町の土居神社の海祭りを捉えた。優秀賞は廿日市市阿品、西谷正子さん(67)「温(ぬく)もり」、広島市南区松川町、小泊直美さん(64)「朝やけのカキ養殖場」、広島市安佐南区祇園、瀬戸川信子さん(61)「神祇」。
 作品は今年2月から4月まで中国地方の写真愛好家を対象に募集。歴史を語る棚田の風景や祭りが結ぶ地域の絆、四季折々の自然美など、故郷への思いを込めた560点の応募があった。
 中区の中国経済クラブであった審査会で、審査委員長を務めた日本写真家協会の松本徳彦専務理事は「故郷に愛着を持った、温かい目線の作品に接して感動を覚えた。皆さんの写真への熱い情熱が伝わってきた」と講評した。

最優秀賞 「男の祭り」(撮影地・山口県周防大島町)

渋田勇さん(66)=広島市佐伯区美鈴が丘緑

 最優秀賞を頂き感謝しています。10月とはいえ、冷たい海を渡っていく勇壮な男の祭りに魅せられました。みこしの上から2人の男衆が飛び込む姿を狙いました。シャッターチャンスに恵まれた幸運に感謝です。これからも一期一会の出会いを求めて感動を伝える写真を撮りたいと思います。
 中国新聞社賞=盾と賞金5万円
 キヤノン賞=EOS 7D EF―S15〜85mmISレンズキット

優秀賞 「温(ぬく)もり」(撮影地・廿日市市)

西谷正子さん(67)=廿日市市阿品

 受賞は天にも昇る心地です。目覚めると白一色の寒い朝、団地を包み込む柔らかい朝日に、暖かさを感じシャッターを切りました。温かい思いやりと優しさの輪が、これからも日本中を駆け巡りますようにと願っています。
 中国新聞社賞=盾と賞金2万円
 キヤノン賞=プリンターPIXUS MG5330

優秀賞 「朝やけのカキ養殖場」(撮影地・廿日市市)

小泊直美さん(64)=広島市南区松川町

 日の出前、潮が満ちてくる海が、陽光に染まっていく幻想的な光景を感動しながら撮影しました。震災で被災した東北のカキいかだのニュースを見て、わが古里に当たり前のように見られるこの風景がとても大切に思えました。
 中国新聞社賞=盾と賞金2万円
 キヤノン賞=プリンターPIXUS MG5330

優秀賞 「神祇」(撮影地・庄原市)

瀬戸川信子さん(61)=広島市安佐南区祇園

 優秀賞に選ばれたことがいまだに信じられません。当日は秋晴れでした。抜けるような青空がいいアクセントになったと思います。撮影を通して触れ合った地元の方々の温かい心遣いが、今でも心に残っている祭りです。
 中国新聞社賞=盾と賞金2万円
 キヤノン賞=プリンターPIXUS MG5330

入選の皆さん(敬称略)

 <広島県>広島市=秋月静枝、安部剛、荒川純一、有川房子、池浦俊文、和泉鉄美、入江孝美、上杉訓史、煙上博隆、大久保一男、岡田虎雄、岡村敏明、沖田忠春、沖山純子、鍵本裕次、梶本協治、数実明、勝部めぐみ、賀中義隆、金子美佐子、蒲生誠、河原万里子、木本剛義、黒川巽、古太刀勲、迫田隆之、末広武徳、竹本聡、津川桂子、土井孝、冨岡政行、冨山英夫、中田達彦、中丸敏寿、中村浩行、錦織永治、二宮健一、根木美恵子、長谷川幸登、林誉、原田剛志、原田寛、藤井勉、藤原英昭、古河靖正、堀之内洋子、真倉正司、松本和彦、三次凱彦、守口堯敏、森原泰子、吉田一志、米田勁草▽呉市=柿田信子、下河原美代子、仙波浩司▽尾道市=谷口宏美、西垣正明▽福山市=井ノ原忠義、岡田宗生、瀬良好広、曽我直子、高橋良惇、橋本隆之、福岡輝治、舛田正文▽三次市=石田克志、笠岡冨士三▽庄原市=田辺美佐恵、田辺稔▽大竹市=小林克秀、中川志郎、畠中〓朧▽東広島市=乾謙一、大山高司、迫本伸子▽廿日市市=斎藤正美、杉本文夫、手島正昭、服部隆▽府中町=木田敏忠、富田潔、中村信之、浜野高信、吉川良治▽海田町=秋田陽康、河中文雄▽北広島町=上田弘子、銅堂健一、銅堂千代美
 <山口県>山口市=来栖淑子▽岩国市=筧良一郎、冨永勝之、中津千代子
 <岡山県>岡山市=千原陽子、藤森保男
 【お断り】〓は「灼」のヘンが「申」という文字ですが、JISコードにないため表示できません。


目線が温か 愛着伝わる

講評 松本徳彦 日本写真家協会専務理事

 2カ月の公募期間で560点の作品が集まったのは、皆さんの関心の高さの表れです。作品はバラエティーに富み、レベルも高い。これは日頃から皆さんが古里を大事に思っている証しでもあります。
 最優秀賞の「男の祭り」。地域を結ぶ伝統の祭りを題材にしました。白装束に身を固めた男衆が、みこしから海に飛び込む瞬間を見事なタイミングで捉えています。祭りの情景を総花的に撮影するのではなく、特徴のある部分を切り取った確かなカメラアイが光ります。
 優秀賞の「温もり」は、朝日を浴びて黄金色に染まる住宅地に狙いを絞りました。朝の早い時間にしか見せない情景を巧みに捉えました。日頃見る景色とは全く違った、新しい都市の景観を浮かび上がらせています。
 優秀賞の「朝やけのカキ養殖場」は、早朝の広島湾がテーマです。東の空がうっすらと明るさを増してくるころ、カキヒビの広がる海が美しく光る。その神秘的な光景を的確にカメラに収めています。広島ならではの残しておきたい風景です。
 優秀賞の「神祇」はカメラアングルに工夫が見られます。撮影場所を研究してローアングルで狙い、祭りの行列を待ってタイミング良く押さえています。背景の広々とした青空を大胆に配した構図が目を引きます。
 96点の入選作の中には優秀賞と遜色ない作品も数多くありました。中国新聞の読者には以前から写真に興味を持つ人が多いように感じていましたが、今回その思いを強くしました。古里に愛着があり、温かな目線で写真と向き合う姿勢を強く感じました。
 地域とともに歩む中国新聞の創刊120周年にふさわしい写真展になりました。

 まつもと・のりひこ 1936年尾道市生まれ。日本大芸術学部卒。95年から日本写真家協会専務理事。写真集「越路吹雪愛の賛歌」、「日本の美術館と写真コレクション」など著書多数。東京都練馬区在住。

「わがふるさと 地域の絆」写真展 開催案内

■会期 5月22〜27日
■開館時間 午前9時〜午後5時。金曜日は午後8時まで
■観覧料 無料
■表彰式 22日午前9時45分、広島県立美術館県民ギャラリー
■問い合わせ 広島県立美術館=電話082(221)6246




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