西瀬戸圏会議   環境対策へ常設機関を


■ 広島県が連携訴え


環境保全に向け、広島県が協力を呼び掛けた西瀬戸経済圏関係知事会議
(4日、大分市)
 海砂採取をはじめとした瀬戸内海全体の環境問題への対応策を協議するため、広島県の提唱で沿岸の自治体による常設的な検討機関の構想が進んでいる。四日、大分市で開かれた西瀬戸経済圏関係知事会議で、広島県側が明らかにし、各県に協力を呼び掛けた。

 会議には広島、山口、愛媛、大分、福岡、宮崎、高知の七県が参加。代理出席の広島県の吉田貞之出納長が正式議題に加える形で、「瀬戸内海は県境を越えた共通の財産で、環境保全には広域的な連携が不可欠」と強調。二月に同県が海砂採取を全面禁止したことや、環境庁が瀬戸内海環境保全基本計画の見直し論議に海砂問題を加えていることを紹介したうえ、自治体の枠を越えた「常設的な検討の場」の必要性を訴えた。

 広島県の構想では、検討機関は、海砂問題のほか水質保全や赤潮など、広域連携の不可欠なテーマについて情報を交換し、実務担当者レベルで対策を考える研究会。八月三十一日、神戸市で開かれる瀬戸内海沿岸とそれに関係する二府十一県と十市による「瀬戸内海環境保全知事・市長会議」で正式に提案する。

 検討機関は、同会議の役割を個別テーマで掘り下げる目的で、既に五月十九日、広島、兵庫、徳島、大分の各県と神戸市による同会議の幹事県会議を開き、基本的に構想は了承されたという。

 この日の会議の座長を務めた平松守彦大分県知事は、会議後の記者会見で「閉鎖海域での砂利採取は大きな問題だ。具体的な対策を共同で取っていくことを考えたい」と広島県の構想に賛同の意を示した。

 瀬戸内海の海砂は本来、国有財産だが、採取の許認可は国の機関委任事務で各県に任されている。しかし、採取を全面禁止にした広島県に対し、愛媛県などでは業界ぐるみの違法操業が摘発されたにもかかわらず、引き続き採取を認めるなど、同じ瀬戸内海で対応にバラつきがある。

 中国新聞が瀬戸内海沿岸の知事、市長村長を対象に実施したアンケートでも、採取認可の基準について五〇・七%が「統一」を望んでいた。こうした背景から藤田雄山知事が五月八日の中国地方知事会で、海砂問題での連携を呼び掛けるなどの動きが出ていた。


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