海砂違法採取、広島県内業界すべて立件


 広島県内の海砂違法採取事件を捜査していた広島地検は四日までに、超過採取や無許可採取をしていたとして二十二業者と役員ら計二十人を砂利採取法違反罪で起訴した。すでに略式起訴されている二業者と船長ら十三人のほか、五業者と二十八人も近く略式起訴する方針。県内三十一の全認可業者のうち、法人としては一社が送検されず二社が不起訴になったが、役員としてはいずれも刑事訴追されており、業界すべての起訴、略式起訴で、捜査を事実上、終えた。

 県内で違法採取された海砂は、一九九六(平成八)年と九七年上半期の一年半で計四百四十七万立方メートル。広島ビッグウエーブ八・五杯分で、一立方メートル当たり千五百円の換算で、約六十七億円にも上っている。

 起訴された業者はいずれも、同時期に、無認可か認可量の二倍前後の海砂を採取した疑い。このうち、無認可業者の大濱海運(竹原市)は、認可業者の生信産業(同)の操業を肩代りして無許可で海砂を採取した疑い。生信産業の社長(63)は、大濱海運の無認可採取に共謀した疑いで起訴された。

 また、認可業者の播州建設(福山市)は超過採取に加え、備南(同)、共栄海運(竹原市)の二社の操業を肩代りした無認可採取の疑いでも起訴された。備南の社長(61)と共栄海運の役員(64)も無認可採取に共謀したとして起訴された。

 生信産業、共栄海運の二社は法人としての起訴は見送った。備南は送検されていなかった。個人業者の中には、名義上ではなく実質的な事業者が罪を問われたケースもあった。

 片山博仁次席検事は「起訴処分は、違法採取分の販売額が一億円を上回るケースを行った。海上では監視が行き届かないことを背景に、各業者とも認可量の二倍前後を採取していた」と説明した。


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