環境庁、瀬戸内海の海砂利採取を全面禁止へ


 環境庁の真鍋賢二長官は十七日の衆院予算委環境分科会で、瀬戸内海の海砂利採取について、「各県とも全面禁止に向けテンポを早めている」との認識を示し、間接的な表現ながら環境庁が全面禁止を「目標」とする意向を打ち出した。広島県が全面禁止に踏み切って一年。瀬戸内海の海砂利採取問題は、全面禁止への気運が高まってきた。

 公明党の斉藤鉄夫氏(中国比例)の質問に対する答弁。真鍋長官は「広島県沖合の海底が深くえぐりとられている写真を見ても放置してはおけない」と強調。「海砂利採取の許認可は都道府県にあるが、環境庁としての見解も出していかなくてはいけない」とし、各県とも禁止の方向にテンポを早めている。法の効果が出てきたという思いだ」と、全面禁止に向けた動きを評価した。

 環境庁はこれまで「継続中の生態系への影響調査の結果を待ち、対策を講じたい」としてきたが、真鍋長官が「全面禁止」の目標を打ち出したことで、新年度からの「瀬戸内海環境保全基本計画」の見直し作業は、規制強化へ踏み込んだ内容になる可能性が高くなってきた。

 全面禁止に向けた、環境庁のリーダーシップについて、真鍋長官は「昨年十一月の沿岸五府県の知事らを集め環境庁主催の円卓会議で、広島県の採取全面禁止の訴えに、他県から『広島を目指して頑張ろう』という意見が出た」と強調。海砂採取の規制強化に必ずしも積極的でなかった香川県が、毎年二パーセントの採取量の削減率を約一〇パーセントに拡大、他県への搬出禁止方針を打ち出した例をあげ、各県への働きかけに自信を見せた。

 また、瀬戸内海環境保全審議会の一月の答申で、海砂利への依存度低減に代替材の利用促進などを求めたの対し、遠藤保雄水質保全局長は「通産省は廃コンクリートのリサイクル技術開発など、担当省庁も努力している。環境庁もリサイクルに伴う環境保全技術指針の策定を急ぐなどバックアップしたい」と述べた。


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