小泉内閣への初の審判となる第十九回参院選は十二日公示され、二十九日の投票日に向けた選挙戦が始まる。厳しい経済状況の中、小泉純一郎首相が掲げる「聖域なき構造改革」とその「痛み」をめぐる論争が最大の争点となる。選挙戦では自民、公明、保守の与党三党が参院の過半数を維持できるかが焦点だ。
届け出を予定しているのは四十七選挙区(定数削減で改選数七十三議席)に約三百人、初めて非拘束名簿式が導入される比例代表(同四十八議席)に十四の政党、政治団体から約二百人で、計五百人弱となる見通し。
選挙区の候補者数は、前回(一九九八年)参院選の三百十六人をやや下回る見込み。比例代表(前回は百五十八人)の団体数は過去最低の前回(十四団体)並みの見通しだが、非拘束名簿式に対応して各党が積極的に候補を擁立。比例候補者数は九年ぶりに二百人台に乗る可能性がある。女性候補も計百三十人を超すと予想される。
与党三党の参院での過半数維持には井上裕参院議長(非改選)を除き、六十四議席以上が必要。事実上始まっている選挙戦では「小泉人気」を追い風に、各地で自民党が復調傾向を示している。民主、社民、自由など野党側が、一人区(二十七選挙区)を中心にした選挙協力でこれに対抗できるかが、与野党攻防の分かれ目だ。
二人区(十五選挙区)は自民、民主の公認候補に無所属が絡み三つどもえの様相となっているところが多い。三、四人区では主要政党がしのぎを削る。
自民党内には小泉首相の改革路線に対する慎重論が根強く、有権者が政策の「ねじれ」をどう見極めるかも選挙戦のポイントとなる。比例代表は、浮動層からの大量得票を狙って各党がタレント候補を擁立、これら候補の動向にも注目が集まりそうだ。
■中国地方24人が立候補予定
中国地方五選挙区には十日までに、改選数六に対し二十四人が立候補を表明した。選挙区別では唯一、改選数二の広島に最多の六人、山口五人、岡山四人、島根四人、鳥取五人。知名度の高い新人が参入した広島と、定数減で現職二人が生き残りをかける岡山は、激戦が必至の情勢だ。
広島は、自民と民主の現職二人と元ニュースキャスターの無所属新人を軸に、共産新人と新社会元職が追う構図で前哨戦を展開してきた。六月末に自由連合新人が名乗りを上げ、公示以後に活動を本格化させる構え。
山口は、自民現職に民主新人が挑み、共産と自由連合、諸派新人が絡む図式。自民現職に民主新人らがどう迫るかが焦点となる。
改選数が二から一に減った岡山は、小泉内閣を支える総務相の自民現職と、女性の民主現職が激突。全国的に注目を集める「与野党対決」の構図に、共産新人と自由連合新人が参入する形で前哨戦をヒートさせてきた。
島根は、自民現職に民主と共産、自由連合の新人三人が挑む。自民現職が強い基盤を持つ一方、民主新人は七日に立候補表明。出遅れを取り戻せるかどうかが、選挙情勢を左右しそう。
鳥取は、競争率が五倍と五県で最も高い。自民現職に、民主、共産、社民、自由連合の新人四人が挑戦。勝敗の行方と併せて中国地方で唯一、社民が擁立した新人の戦いぶりも注目される。
   
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