参院選が公示された十二日、中国地方五選挙区には予想された二
十四人が立候補し、六議席を争う。二人の現職と無所属新人の激突
を軸にした広島、改選数が二から一に減り、現職が生き残りをかけ
る岡山をはじめ、各選挙区とも混戦模様となった。
【広島】2現職・有力新人が軸
溝手氏と菅川氏の現職二人と新人の柏村氏が選挙戦を引っ張り、
元職の栗原氏、新人の藤本氏と山田氏が追う構図で、本番に入っ
た。
自民の溝手氏は「小泉改革の推進」を前面に、党の支持基盤内外
への浸透を狙う。民主の菅川氏は、連合広島を中心とする労働界に
加え、「非自民」勢力の結集に全力を注ぐ。高い知名度を持つ無所
属の柏村氏は「政治家改革」を掲げて現職二人に挑み、党派を超え
た支持拡大をうかがう。
共産の藤本氏と新社会の栗原氏は「改革の『痛み』」に視点を当
て、小泉改革との対決姿勢を鮮明にする。自由連合の山田氏は出遅れを取り戻
すため、活動を全開した。
各陣営の動きと併せ、候補を擁立していない「公明票」と「社民
票」の行方も、選挙戦の行方を左右しそうだ。
【山口】3野党が協力態勢
自民現職の林氏を民主新人の岩本氏が追い、共産の魚永氏、自由
連合の佐々木氏、諸派の中島氏の三新人が絡む。
林氏は公示前、地盤の県西部を拠点にしながら、前回苦戦した東
部で支持固め。「小泉改革実現のための支援」を繰り返し訴える。
陣営は首相人気の上滑りを警戒し、自民県議のフル動員態勢も敷い
た。
岩本氏は、社民に加え公示前日に自由の推薦も受け「野党三党協
力」の態勢。党、連合山口、個人後援会の動きも徐々に活発化。
「安心な社会づくりのための政権交代」を訴え、無党派層への支持
拡大を図る。
魚永氏は「小泉改革は国民に痛みを押しつける」と、自民との対
決姿勢を強めて街頭活動を強化。佐々木氏は草の根選挙に徹し、中
島氏は街頭で政策を訴える。
【岡山】定数減り現職激突
定数減により、前回より一つ少ない一議席を争うことになった。
自民の片山氏と民主の石田氏の現職対決を軸に、共産の森脇氏、自
由連合の浅輪氏の二新人が絡む。
片山氏は、総務相として小泉内閣を支える立場をアピールし、閣
僚らの応援も得て「小泉人気」の追い風に乗っていこうという戦
略。一方の石田氏は、「自民党では、本当の改革はできない」と強
調すると同時に、中国地方唯一の女性現職を前面に出して集票を図
る構えだ。
森脇氏は、小泉流の改革を「国民に痛みを押し付ける」と徹底的
に批判。反自民票の取り込みを狙う。出遅れが否めない浅輪氏は、
看護婦経験をもとに医療・福祉中心の訴え。四氏それぞれの姿勢が
無党派層にどう浸透するかが、選挙結果を左右するカギとなる。
【島根】出遅れ民主、基礎表固め
知名度、前哨戦の活動量で優位に立つ自民現職に民主、共産、自
由連合の三新人が挑む。
自民の景山氏の第一声には、青木幹雄党参院幹事長ら県選出の国
会議員が顔をそろえた。構造改革には総論賛成の姿勢を示しながら
も、「地方の代弁者」を強調。地方の財源確保や道路整備の必要性
を訴える。
「島根発で日本の改革を」と訴える民主の浜口氏は、党本部主導
で公示五日前に立候補が決定。出遅れは否めない。連合島根主体で
陣営を構成。比例代表産別候補の取り組みと連動し、まずは基礎票
固めに重点を置く。
共産の後藤氏は、小泉内閣との対決姿勢を鮮明にし、消費税率の
引き下げなどで「暮らしを応援する政治」を主張。自由連合の中島
氏は主婦層をターゲットに、「庶民の代表」とアピールする。
【鳥取】自民、楽観を引き締め
自民現職の常田氏に、民主の佐藤氏、共産の市谷氏、社民の山本
氏、自由連合の山口氏の四新人が挑む。全員が鳥取市で出陣式を
し、激戦をスタートさせた。
常田氏は二百を超す政党や団体などから推薦を受けた。特に公明
の推薦が体制を強固にしたとみられるが、陣営は楽観ムードの引き
締めに懸命。
佐藤氏は、連合鳥取の全面支援を土台に逆転勝利の気勢をあげ
た。街頭演説、全市町村での「語る会」開催も継続する。
市谷氏は「街頭演説、ミニ対話集会で県内を三巡した。共産支持
層が広がった」と言い、農林漁業者や女性票もねらう。
山本氏は、労組依存からの脱却を求め、インターネットの活用や
街頭演説を繰り広げる。立候補表明が遅れた山口氏は、関連病院や地
域で集会を開き、党政策を訴える。
   
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