参院選の開票作業は、比例代表に個人名でも政党名でも投票でき
る非拘束名簿式が導入されたため、複雑になる。終了時刻は三十日
未明から早朝にずれ込む見通し。長時間の作業を正確にこなすた
め、中国地方の各選管は、開票にあたる職員数を増やしたり、投票
用紙の自動読み取り機を導入するなど、さまざまな対策を講じてい
る。
●午前5時半最終
中国地方の五県選管によると、開票作業は、選挙区は島根、鳥取
が二十九日午後十一時半、広島、山口が三十日午前一時、岡山が午
前二時に終了する。
比例代表は県庁所在地を中心に四時以降にずれ込む。非拘束名簿
式の導入により、十四の政党・政治団体、二百四人の候補者名を分
類する必要が生じ、案分票の扱いなど開票作業が複雑になるため
だ。ほとんどの開票所で、作業の終了は前回参院選より「二〜三時
間遅くなる」(広島県選管)とみられる。
最も開票終了が遅いと予想されるのが、岡山市の午前五時半。人
口百十二万人の広島市が八区ごとに開票作業をするため、約四十九
万人の有権者を抱える岡山市の開票所が、最大規模になる。
●人員増や新兵器
岡山市は、前回参院選より五十人多い六百五十人態勢で、開票作
業に臨む。「根気のいる作業を長時間続けるには、人海戦術が最良
の方法」として、市水道局の職員にも応援を求めた。
「新兵器」を導入する自治体も目立つ。福山市は、投票用紙に記
入された文字を光センサーで読み取る「自書式投票用紙読み取り
機」を三台購入した。毎分約三百六十枚を読み取る。選挙区の開票
に投入し、作業が複雑な比例代表に職員を一人でも多く配置する作
戦だ。
開票を早めるため、午後八時の投票締め切りを繰り上げる自治体
も多い。中国地方では五十二町村が、すべての投票所で締め切りを
一〜二時間繰り上げる。中山間地や離島を抱える島根県は四五%に
当たる二十七町村が繰り上げを決めた。
●ミス防止へ訓練
早朝までかかる複雑な開票作業。「夜が白むまで作業するという
のは、ほとんどの職員にとって初体験」(広島県選管)だけに、怖
いのは予期せぬミスだ。多くの選管は模擬訓練し、問題点をチェッ
クした。
岡山県久世町は、前回参院選の投票数と同規模の模擬開票を行っ
た。同じ名字の候補者を取り違えて区分するミスが数件あった。町
選管は「開票当日は予想しないミスが出るかもしれない。作業が終
わるまで心配は尽きない」と話している。
   
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