![]() |
|---|
島や幹線道をかたどるのは特殊な布。マジックテープを縫い付けた小物を着けたり外したりできる。小沢さんらは弓削町で毎月、子育て支援の遊び場を開いている。「布マップなら、小さな子供も地理に慣れ親しめる。それに布のおもちゃは、障害や世代を超えて一緒に遊べるんです」。昨年末、弓削島の布マップを完成させた。
マップ作りは島づたいに広がった。まず、教員時代から小沢さんと親交のある岩城村の沢村治子さん(73)が、高齢者福祉のグループ「つくしの会」のメンバーと岩城島のマップを作った。同じ高齢者福祉に取り組んでいる伯方町の「はかた女性塾」は、三世代交流の理想的な集まりがあると聞き、小沢さんらに会いに来た。生名村では、手作りの布絵本を保育所などに寄付していた笹野三智子さん(49)が乗り出した。
今夏には、しまなみ海道の開通に合わせ、布マップで芸予諸島をつなごうと、「しまなみトイマップ制作グループ連絡会」を結成。今治市と越智郡の町村のほか、広島県側の瀬戸田町にも取り組みが広がっている。
島全域にお大師さんが散らばる岩城島(一番左)など、それぞれの布マップに島の持ち味があふれている |
十一月末、伯方町内であった環境を考える講演会の会場に、七島六枚の地図がそろった。主催者は、海に囲まれた島の地図を見て、身近な環境問題に関心を持ってもらえばと、展示した。地元の小学生が、見覚えのある小物を取ったり付けたりして遊んでいた。
架橋後は、イベント会場に展示して島を紹介したり、遊具として貸し出しもする計画だ。「マップを通じて女性たちの交流が広がればいいなと思います」と、はかた女性塾の広瀬淑子さん(59)。一針一針に思いを込めた女性たちの手で、広域ボランティアの構想が広がっている。

