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| 連携の行方 | ||
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| ― 下 ― | 県境超え育つ交流 効果持続の道探る |
「四国だけでなく、山陰を含む広域連携のきっかけになった」。 尾道市の亀田良一市長は、尾道水道沿いの市役所四階にある市長室 から、開通半年の新尾道大橋を見やった。
ゆかりの文学者を通じて松江、尾道、愛媛県今治、松山、高知を 結ぶ「文学ルート構想」が進む。瀬戸内しまなみ海道の開通を機 に、一部で建設が始まった中国横断道尾道松江線の開通をにらん で、林芙美子や志賀直哉ゆかりの尾道市が他の四市に働き掛けた。
十七日には、各市長が尾道市に集まって会談した後、各地の文学 研究者たちによるパネルディスカッションが開かれる。
パネリストの一人、図書館専門員清水英子さん(57)=尾道市栗原 町=は「交流が進展することで、新しい視点で地域を見ることがで きるようになる。活性化のヒントも生まれる」と、日本海から太平 洋まで、三海二山を超えた結び付きの重要性を強調する。
●地元で継承
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| 海道沿線の2市2町が事業を引き継いだレンタサイクルのターミナル(尾道市東御所町) |
週末や休日には、すべてが出払うほど、人気が高かったレンタサ イクル事業の継続も連携策の一つ。開通記念イベントの終了後、広 島県のイベント協会から、尾道、因島、御調郡向島、豊田郡瀬戸田 の沿線二市二町が引き継いだ。県もサイクリングロード整備のため 五千万円の補助をする。
一方で、今後の取り組みについて悩みを持つ自治体も少なくな い。今年初めて「ちょうちん祭」を企画し、四万四千二百人を集め た豊田郡瀬戸田町は来年以降の継続を決めかねている。「ソフト面 で五百万円あった県の補助が来年はどうなるか…。地元だけで簡単 に用意できない」と不安を隠さない 。
こうした中、広島、愛媛両県の二十市町村でつくる海道周辺地域 振興協議会(会長・亀田市長)は、沿線で生涯学習講座を展開する 「瀬戸内しまなみ大学」の充実を、各自治体がバラバラにならない ための「接着剤」と位置付ける。
村上水軍やかんきつ類など、沿線の特色を生かした統一テーマ で、開通記念イベントを継続。同時に歴史や文化の調査、研究活動 を講座に盛り込み、求心力を高めるとの方針を打ち出している。
●横軸協力も
山陰、山陽から四国への「縦軸」だけでなく、山陽沿いに広がる 「横軸」連携の模索も続く。先月末、広島県東部の二十二市町村な どで構成する備後地方観光連絡協議会(会長・三好章福山市長)の 共同宣伝隊が、初めて備後地方のホテル、観光施設の共通割引券を 準備して関西地方で共同キャンペーンを展開した。
「観光客には県境も市町村境も関係ない。開通効果が持続するか は、一過性に終わらない、各市町村の協力にかかっている」。中国 電力経済研究センターの中筋匠研究員は注文した。