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過疎と高齢化 − 地域で助け合い豊かに − |
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愛媛県越智郡関前村の高齢化率は四五%で、県内トップ。人口千人のうち四百五十人が六十五歳以上だ。広島県豊田郡豊町も四三・七%で県内でもっとも高く、隣町の豊浜町も四二・六%で三番目である。ミカン農家や漁業の収入がダウンし、島で生活できない若者が流出したことが高齢化の原因。別の見方をすれば今の島の経済は年金生活者で支えられている、とも言える。 そんな島にとって、二〇〇〇年度から始まる介護保険は悩みの種だ。関前村の西川博文総務企画課長は「ホームヘルパーができる若い人自体が少ない。島では外からの応援も期待できず、ヘルパーの確保がままならない」と気をもみながらも、橋で陸続きになる二町へ熱い視線を注ぐ。「うちより人も多いし、仕事として来てくれないか」。村では県境を越えたヘルパー募集を検討している。 ヘルパー供給過剰 一方で「そんなに心配することはない」とする声もある。豊町には、三十四人のヘルパーのほか、ケーブルテレビを使った「町民みなヘルパー養成講座」で資格を取った約百二十人が家庭にいる。しかし、ヘルパーの利用者は現在三十人ほど。大幅に供給過剰なのだ。
豊町社会福祉協議会の奥田福朗事務局長は「もともと、厳しい島の暮らしの中では地域の助け合いが密接。体が動くまで仕事をする島のお年寄りは、介護に頼らなくても十分地域で暮らしていける」と説明。「本当に心配なのは十年先。今の年寄りたちが亡くなり、人がいなくなることが恐ろしい」という。島にとっては高齢化よりも人口の減少が将来の不安となっている。 最近のIターン、Uターンブームで島の移住希望者がいないわけでもない。豊町総務課の定住促進係には昨年、四十歳代のサラリーマンなどからの五件の問い合わせがあった。しかし、希望者の条件は家とその周りに一ヘクタールの畑がほしい、だった。狭い島内では条件にこたえられなかった。「農業で生活できるだけの畑を提供できない」と担当者は頭を抱える。 ミカン以外を模索 先の見えない中、豊町の農業奥田正守さん(69)は「あきらめるにはまだ 早い」と強調する。「わしらの世代はミカンにこだわりすぎた。海でも観光でも島を豊かにするものが、ほかにもあるはずじゃ。それを生かして島で生活できれば自然と人は増える」。二十一世紀を見据えた「本当に豊かな島」を模索する。
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