中国新聞社

あえぐ海 再生問う

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 かつて、地先の海は限りなく、豊饒(ほうじょう)だった。その包容力と人の営みが均衡している間は、懐深く、生命力に満ちていた。魚介など多種多様な動植物をはぐくんで余りあった。内海が形成する穏やかで、美しい自然もそこに暮らす人々に安らぎを与え、癒(いや)してきた。戦後のこの半世紀、私たちが追い求めたのは「豊かさ」だった。何よりも経済活動を優先し、開発や大量消費に奔走した。そのツケを回された瀬戸内海は環境破壊が急激に進み、疲弊への坂を転がっている。汚濁、埋め立て、産廃・ごみの投棄、海砂の採取、果ては見慣れた瀬戸の景観さえも変貌(へんぼう)を余儀なくされた。こうしたいわば、日本社会の「負の財産」を背負わされながら、なお、瀬戸内海は同じ閉鎖海域の地中海の二十五倍の漁獲量を誇る。まだまだ「豊饒な海」なのである。しかし、その特異ともいえる恵みにこのまま甘えていたら、地先の海が回生不能になる日は確実にやってくる。


海砂採取 採石の果て どす黒い水 せり出す陸 ごみの山
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赤潮 アオサ場 むき出しの肌 お化けハゼ
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新せとうち学

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