五回までわずか1安打。切れのいい直曲球を投げ分けていた 岡山学芸館の池崎が突如、六回に崩れた。 一死から福本以下に、4連続の短長打を浴びて3失点。さらに四 球と福山の二塁内野安打が続いた満塁から、スクイズと藤本の失策 で一挙に5点を失った。七回には二番手岸本も、四球絡みの3安打 を打たれて2失点。効率のいい攻撃でダメを押された。 打線は三回、若竹が左中間にソロホーマーして先制。四回にも青
山の二塁打と四球などで一死二、三塁の好機を築いたが、後続が凡
退。七回二死一、二塁から放った浅尾の中堅への大飛球も、宮尾の
好守に阻まれた。(永山)
「よくやった」 2200人ねぎらいの拍手 「まさか」。選抜高校野球大会三日目の二十七日、高知(高知) と対戦した岡山学芸館は、1―7と予想外の大差で敗れた。中国地 方の覇者として乗り込んだ甲子園。初陣こそ飾れなかったが、序盤 に先制して四国の古豪を苦しめた。「よくやった。胸を張れ」。一 塁側アルプス席を埋めた約二千二百人の応援団から、温かい拍手が 送られた。 「打順が二、三順したら怖い」。六回裏、スタンドで見守る森隆 章コーチ(67)の悪い予感は当たった。相手の二、三番が連打。池崎 竜太投手に伝令が走った。スタンドも「大丈夫、頑張れ」と後押 し。父隆彦さん(46)は「ここが踏ん張りどころ」。 しかし、さらに2連打されるなど、この回5失点。「あー」。ス タンドの声援は悲鳴に変わる。松浦徹監督が心配していた守備の乱 れも突かれた。 七回までに大差がつく展開にも、スタンドは一丸となって応援。 七回、代打で出場した小林篤史選手の母丸美さん(47)は「チームの 危機を救ってほしい」。祈りは通じず、自慢の強力打線は沈黙した ままゲームセットを迎えた。 「君の望む君になれる」。応援団が掲げたメッセージが、うなだ れて応援席に走り寄る選手たちに贈られた。常に全力疾走を忘れな かったナイン。森靖喜校長は「この悔しさを忘れず、また来よう」 と、穏やかに語りかけた。球春の甲子園に、さわやかな緑の風が駆 け抜けた。 (2001.3.28) |