頑張れ!! 広島商
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粘って逆転 足絡め樟南下す
1回戦
| | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | | 計 |
| 広島商 | 0 | 0 | 2 | 0 | 3 | 0 | 1 | 0 | 0 | | 6 |
| 樟 南 | 3 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | | 3 |

樟南に逆転勝ちし、スタンドへあいさつに向かう広島商ナイン
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広島商が和田の粘投と足を絡めた攻撃で、樟南に逆転勝ちし
た。
3点を追う三回、四球と富永の二塁打で一死二、三塁とした後、
田中のスクイズと敵失で2点。五回には富永、田中の連打と四球で
得た無死満塁から、吹田の中前への2点適時打と暴投で計3点を奪
い、岩崎の攻略に成功した。
広島商の和田は一回、球が走らず、4本の長短打を浴びて3失
点。以後も五回の二死二、三塁、六回の無死一、三塁など再三、ピ
ンチを招いたが、粘り強い投球で切り抜けた。(永山)
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待球作戦で好投手攻略

五回表、広島商無死満塁、吹田が中前に逆転の2点打を放つ。投手は岩崎
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五回に入ると樟南・岩崎の球威はがくんと落ちた。吹田の逆転適
時打は、実に104球目。試合を決定付けた5点目は暴投だった。
「勝つには、この形しかなかった」と迫田監督。序盤に張り巡らせ
た「伏線」が、鮮やかな逆転劇を生んだ。
いきなり3点を追う展開にも、広島商ベンチは冷静だった。ボー
ル球が先行する岩崎に対し、二回までは「待球作戦」を徹底。三回
はバントの構えで揺さぶり、スクイズと敵失で2点を返した。
走塁面の「ボディーブロー」も、岩崎を追い込んだ。塁上では大
きくリード。1球ごとに走る構えを見せ、執ようなけん制を誘っ
た。ヒットエンドランも多用。「広商野球を意識しすぎると、術中
にはまる」。樟南・枦山監督の不安は的中。岩崎のリズムは確実に
乱れていった。
「広商不利」。劣勢の前評判を覆すべく、周到な準備を重ねた。
前日は、和田が樟南打線のイメージを頭に入れるため、控え選手を
打順どおりに左右の打席に立たせて対戦。一週間前には、日没を想
定してナイター練習もした。試合後、ナインの笑顔がカクテル光線
に映えた。
攻撃の27アウトのうち飛球は1個。守りも無失策で切り抜けた
が、迫田監督は真っ先に「走塁やバントのミスが多かった」と反
省。栗原主将も「次は普段通りのプレーをする」。4年ぶりのセン
バツ勝利にも浮かれない「広商野球」に、次戦への期待は大きく膨
らむ。(加納)
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納得の粘投 変則左腕
― 和田 毅投手 ―

二回以降、樟南打線を無失点に抑えた広島商の和田
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137球を費やしての完投勝利。185センチの大型左腕は、お
立ち台で開口一番、「甲子園のマウンドは気持ちよかった」と胸を
張った。中学時代、一度は投手失格のらく印を押されているだけ
に、その言葉には万感の思いが込められていた。
一回が最大の危機だった。4長短打を集められ3失点。折田部長
から「試合前の投げ込み不足」と指摘され、肩を温め直すと、二回
以降、点を与えなかった。
この間、六回の無死一、三塁など何度もピンチはあった。その都
度、ナインを信頼。ほとんど直球一本で、ヒョイと相手打線をかわ
し続けた。「一回を除けば満点」。自らも納得の粘投だった。
一年秋に一塁手から転向してまだ一年余り。「最初は下手投げだ
ったが、横手にすると球も速くなって、制球力もついた」。変化球
もまだあまり投げられない変則左腕は、この勝利で一段と自信を深
めたようだった。(永山)
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スタンドも咲いた
響くしゃもじ流れ呼び込む

三回の反撃に跳び上がって喜ぶ広島商応援団
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選抜高校野球大会第一日の二十五日、鹿児島の樟南と対戦した広
島商は、6―3で勝ち、初戦を飾った。一回にいきなり3点を奪わ
れたものの、広島から詰め掛けた約八百人の応援団はあきらめなか
った。一塁側アルプス席から大声援を送り続けてナインを力強く後
押しし、逆転勝利に結び付けた。
「経験が浅いので大舞台で硬くなり、コースが甘くなってる」。
一回、4安打で3点を奪われた和田毅投手の父範久さん(51)は応援
席上段から息子の投球を見守った。「広商は後半が強いので、追い
上げに期待したい」
2点を返して迎えた五回。無死満塁のチャンス。打席に立った吹
田英明選手の母美沙子さん(44)は「普段の努力の成果を発揮してチ
ームに貢献して」と願った。見事逆転適時打を放った瞬間、跳び上
がって「よくやった」。涙を浮かべ、大きな拍手を送った。
六回裏無死一、三塁。和田投手が再び迎えたピンチに応援席から
「頑張れ、頑張れ、毅」の大声援。これまで以上に大きくなった応
援に支えられ、無失点で切り抜けた。応援団長を務める三年の鎌田
竜州君(17)は「みんなが一つになって和田君を盛り上げることがで
きた。最高」と喜びの表情を浮かべた。
最終回。最後の打者を空振り三振に切って取った和田投手に範久
さんは「よく粘って頑張った。すごい」と息子の力投を褒めた。
初戦を飾り、笑顔でスタンドに駆け寄るナイン。応援席はメガホ
ンやしゃもじを打ち鳴らして迎え、拍手とねぎらいの言葉で健闘を
たたえた。
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