バレーボール男子のJTが、米国人のゴードン新監督の下、8日から始まるプレミアリーグに挑む。2年連続で4強入りを逃している低迷からの脱却へ、新主将を起用し、新外国人も加入した。新指導者により生まれ変わったチームを開幕前に紹介する。
「JTの伝統は重んじる。だがJTのやってきた事は変える」。9年間続いたロシア人指導者による体制にピリオドを打った5月末、新指揮官は選手に訴えた。長きにわたる体制にマンネリ感が漂い、意思疎通は希薄になっていた。
改革へ、選手と個人面談をスタート。足りない事、やってほしい事などをデータで示してアドバイス。意見も聞いた。その後も面談を続ける一方、練習では気付いた点をその場で助言。センター尾上健司は「いつでも声を掛けてくるから、常に見られている緊張感がある」と口にする。
練習内容も変わった。ブロックなど一つのプレーの強化に、いろんな練習メニューを展開する。ミスがあっても流してプレーしていたこれまでとは一変。集中力を欠けば、プレーが中断し、監督や仲間から声が飛ぶ。
「よく声が出る。コミュニケーションを取らないでどうするという感じで、話し合うことが多くなった」。ベテラン徳元幸人は変化を肌で感じ取る。
さらにすべての練習に個人別の得点制を導入。プレーの質などでポイントが加算集計され、区切りで最優秀選手には監督から賞金が贈られる。平野信孝コーチは「細かく声を掛け、モチベーションを高める。気遣い、動機付けは歴代の監督で一番」と認める。
開幕まで1週間を切った2日、選手たちは広島市内でスタンプラリーのような体験プログラムに挑んだ。暗号文の記された紙を頼りに、協力してゴールを目指した。監督発案のゲームで、迫るリーグ戦へ「団結心」を再び高めた。
「強化を図る上で最優先課題はコミュニケーションの充実。練習内容の意味を理解し、質を高めるのに意思の疎通は不可欠」とゴードン監督。5カ月前の宣言通り、スマートだったチームが戦う集団へと変わった。(中橋一誠)
【写真説明】練習中も大きなジェスチャーでコミュニケーションを図るゴードン監督(中央)
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