
| アマスポーツNOW |
|
第1部 部が消える 1 | 部員不足 |
|---|
|
| 少人数で練習に励む基町高男子バレー部 |
|---|
| 伝統のバレーも先細り |
|---|
「バレー王国」と呼ばれた広島県で、中学校の男子バレーボール部が次々と姿を消している。最近五年間で休・廃部になったのは59校。かつての人気部も、全体の四五%に当たる115校で残るだけとなった。「特に都市部は壊滅状態ですね」。県中体連の絹谷徹バレーボール専門委員長は表情を曇らせた。
広島市安佐南区。小学校単位でスポーツ少年団を持ち、県内で最もバレーの盛んな地域も、例外ではない。全国中学大会で準優勝したこともある祇園東中など区内12校中3校で
|
|---|
私が指導していた一九八〇年代には部員は六十人近くいた。少子化があったにせよ、ここまでなるとは思いもしなかった」。祇園東中を強豪校に育てた経験を持つ安西中の鷲見晴久校長は説明する。生徒数は現在五百五十七人。最近十年間で約半分に激減した上、サッカー、バスケットボールなどの人気競技に生徒を奪われ、部員数は減少の一途をたどった。
| 人気競技に生徒流れる |
|---|
生徒会の内規では、部存続の条件は、最低でも六人の部員が必要とされる。同校では本年度から男女を一つの部として数えることにしたため、今春での廃部の危機は脱した。
しかし、顧問の永井勝郎教諭は「今は練習も満足にできない。実質的に活動できるかどうかは、すべて新入生次第」と不安を口にする。
部員不足への対応策として、複数校による合同部活という考え方がある。中学校の廃部余波を受けている高校では、苦肉の策として実践している例がある。基町高の男子バレー部は部員が二人となった九八年夏から、舟入高と合同練習を始めた。「五年前から入部者が減った。二人になった時に廃部も覚悟したが、生徒の情熱に打たれましてね」。太田清治教諭は練習相手を探して回った。 部が消滅。同大会3位の実績を持つ安西中も、部員が四人となり、チームが編成できなくなった。
部員の友人などに声をかけ、何とか試合にも出場してきた。正直、ここまでやる必要があるのかとも思ったこともある。「でも、勝たせるだけではなく、残していくのも指導者の役目じゃないかと考えるようになった」。太田教諭は振り返った。
現在の部員は七人。今後も部員増の見通しはない。「一校で部を維持するには難しい時代です。合同部活など、手段を尽くして、バレーをできる場を守っていきたい」。指導者の熱意が厳しい現状を支えている。