中国新聞

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学校
第3部 指導者の現状 1 教員配置


教員配置
小藤教諭(右)の指導で、練習に励む府中東高ウエイトリフティング部員
不在・偏り生み出す

 少子化による生徒の減少に伴い、教員の数も年々減少している。 運動部活動の指導者の数も、同じように下降線をたどっている。し かし、その指導者が、学校現場で有効に活用されているかどうか は、多くの関係者から疑問が上がっている。「人事の際、教員配置 をもう少し考えてもらえたら」と言う声も、少なくない。
≪メ  モ≫
徳島県高体連運動部活動意識調査
(98年、県内の高校教員1305人を対象)
◆希望した部を持っていますか
希望どおり60.3%
希望以外24.0%
どちらでもない15.8%
◆顧問をする部に対する自分の専門指導力をどう思いますか
十分ある10.9%
ある程度ある28.4%
不足している14.9%
全く不足45.8%

 「あの人事が発表された時には、正直驚きましたね」。広島県ウ エートリフティング協会の真野正副会長(58)は、今でも納得のいか ない表情を浮かべる。一九九六(平成八)年春、真野副会長には一 つの希望があった。広島工高、広工大と競技歴のある小藤修宏教諭 (26)が、教員採用試験に合格。指導者が一人増えることになったか らである。

 当時、県内で専門指導ができる高校の教員は、府中東高の松井雅 和教諭(40)ただ一人。部を持つ広島工高も、指導者不在に悩んでい た。「小藤先生も母校での勤務を希望されていたし、協会としても 県教委にお願いしてきた」(真野副会長)

「専門外」の顧問就任も

 しかし、期待もむなしく、小藤教諭の赴任先は、広島工高ではな く、府中東高に。県内にたった二人しかいない指導者が、同じ学校 で勤務することになった。

 以来四年間、同校では二人の教員が指導に当たっている。「縁が あれば、母校で指導したいとも思いますが」と、心境を口にする小 藤教諭。松井教諭は「二人が違う学校にいる方が、底辺拡大にはつ ながるでしょう」と言う。

 広島県内のある公立中では今春まで、陸上の専門指導者が四人集 まっていた。その中の一人、A教諭(40)は九八年に同校に赴任。前 任校では十五年間、陸上の指導をしてきたが、同校では一年目が水 泳、二年目が野球と未経験の競技の顧問についた。

 「一つの部に四人の顧問をつければ、他の運動部の顧問が回らな い」という学校側の事情。「陸上の指導をしたいのは、当然のこ と。ただ、この状況の中では、自分のわがままは言えませんから」 と、A教諭は言う。その一方で、隣接学区の中学校の陸上部は、指 導者不在で三年前に活動を休止した。

 「ほかにも専門の指導力のある先生が、部のない学校に転勤にな るケースもある。少ない指導者を有効に活用できているとは、言い 難い状況にある」と、広島県中体連は説明する。指導者不在と指導 者の偏り。今春も、多くの学校現場で問題は表面化している。


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