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学校
 第3部 指導者の現状 2 後継者不足


後継者不足
指導者の高齢化、後継者不足に悩む陸上。大会運営に支障が出ているケースもある(99年6月の中国高校陸上)

大会運営への支障危ぐ

 子どもの数が減れば、教員の数も当然、減らさなければならな い。新採用が抑えられた影響で、部活動の現場から若い指導者の姿 が消え始めている。「指導者の高齢化と後継者不足は、うちの抱え ている一番の問題です。まあ、陸上に限った話ではないでしょう が」。岡山県中体連陸上競技部の荒井太理事長(44)は、迷うことな くそう答えた。
≪メ  モ≫
岡山県中体連の運動部活動に関する調査
(96年6-7月、県内165校が回答)
教員の年齢構成
25歳未満4.2%
25-35歳未満40.4%
35-45歳未満45.4%
45-55歳未満9.0%
55歳以上0.9%

 体育の新採用の教員がほとんどない状況が続き、練習会、大会に 集まる教員の顔ぶれは十年前とほとんど変わらないという。運営に 携わる主要メンバーは、三十代後半から四十代半ば。「管理職にな った先生にも、審判長をお願いすることもある」(荒井理事長)。 状況は年々、深刻さを増している。

 この先十年をどうするか。大会などで教員が集まるたびに、いつ も議論してきた。専門部の中心になるべき二十代の教員はわずか十 人前後と少なく、大会運営に今後、支障が出る可能性は否定できな い。「学校の教員だけでは、指導も運営も難しくなる。これまでは 競技選手を育てることばかり力を入れてきたが、これからは中学生 に対しても将来、指導者になってもらうようなアプローチをしてい かなくてはならない」。荒井理事長は、ため息をついた。

進む高齢化 打開策なく

 鳥取県高体連の陸上競技部も、高齢化は深刻である。現在、県立 高の陸上専門の指導者で、二十代は一人、三十代は二人という状 況。「ほとんどが四十、五十代。十年後にどうなるか、危機感を感 じている」と、中原利幸専門委員長(55)は不安を口にする。

 高体連単独での大会運営は難しく、県陸協や中体連の協力 をあおいでいる。相互協力しているため、大会の世話をする教員や 関係者は毎週出なくてはならなくなり、負担は大きくなった。「指 導者の減少を考え、合同練習会なども行っているが、若い先生が増 える可能性がないことを考えると、抜本的な解決法はない」と、中 原委員長。社会体育への移行を唱える指導者も声も年々、大きくな っていると言う。

 同じように指導者、後継者不足に悩む岡山県高体連フェンシング 専門部は、三年がかりで一人の教員を口説いてきた。競技経験があ りながら、指導歴のない教員を個別に交渉し、部がある学校へ転勤 願を出すよう説得。一方、専門部と協会も県教委に陳情を繰り返 し、部を持ちながら指導者が不在だった光南高への異動が今春、決 まった。

 同部の坂本雅信委員長(49)は言う。「新採用が望めない以上、経 験者を探す地道な作業も大事だ。後継者がいないと、競技は続きま せんから」。関係者の危機感ばかりが、大きくなり続けている。


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