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 第5部 組織と周辺 1 資金不足


資金不足
資金不足に悩む広島県中体連。パンフレットの広告費が大 会運営を支える

少子化・補助減額響く

 少子化による生徒負担金の減収と、行政からの補助金減額という 現実の中で、全国の中体連が資金不足に陥っている。中国地方で も、広島、山口両県は主催大会の見直しを検討するほど深刻な状 況。限られた予算での大会運営に、頭を悩ませている。
≪メ  モ≫
≪生徒負担金≫
 中体連が全生徒を対象に、部活動の有無は関係なく、運営費とし て徴収する。金額は一人当たり広島県百円、山口県二百五十円と、 各都道府県によって差がある。市町村立については「義務教育内」 との考えから、生徒から徴収せず、自治体が負担しているケースが ほとんど。山口県のように、金額の一部は個人負担の自治体もあ る。東京都などは、部活動をしている生徒だけを対象としている。

 山口県中体連(田辺克己理事長)は、二〇〇〇(平成十二)年度 から四年間の収支を試算。二〇〇三年度には赤字になると、四月の 総会で示した。予算書によると、今後四年間で生徒数は約六千人減 り、生徒負担金の収入は約百五十万円の減少。補助金も毎年三十万 前後、減額されると予想すると、二〇〇三年度には約八十万円の赤 字となった。

 「事業費など支出をかなり無理な削り方をしても、赤字がこの 額。普通に考えれば、二年後の赤字転落は免れない」と、田辺理事 長は頭を抱える。

 少子化による生徒減を見越し、同中体連はこの二年間で主催大会 を二つ減らして四大会とした。また、弁当代のカットや人件費削減 の審判数見直しなども進めているが、抜本的な解決法にはならな い。「大会参加料の徴収など新たな財源を確保しない限り、主催大 会のさらなる廃止、縮小を考えざるを得ない」と、田辺理事長は強 調した。

主催大会の見直しも

 「現行のまま大会運営を維持していのは、もう難しい」。広島県 中体連の木下健一事務局長(38)も、はっきりと言い切る。

 現在、主催大会は夏の県選手権、中国大会、県総体の三つ。運営 費の合計は、千二百万円余りとなる。県教委からの補助金は二年前 から減額が続き、本年度は百二十万円弱。運営費の一割にも満たな い状況になった。一人当たり百円の生徒負担金も、値上げしにくい 状況にある。

 各競技の専門委員長が最大限の経費カットを進めた上で、それで も不足する分は大会パンフレットなどに掲載する広告協賛金で賄っ ている。本年度は約五百四十万円を計上。これは収入全体の四二l に上る。

 「各専門委員会の先生が、休み返上で企業回りをしなくては集ま らない金額です」と、木下事務局長。しかし、長引く不況で広告費 も頭打ち状態。補助金を含め増収の見込みは、今のところ少ない。

 こうした状況から、中体連は大会数の見直しや大会参加料の徴収 を検討し始めている。「義務教育だから無償で、という時代ではな くなってきた」。関係者の間では、参加者負担を求める声が日に日 に高まっている。一方では、「やはり行政が負担すべき」との意見 も依然、根強い。


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