
| アマスポーツNOW |
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第5部 組織と周辺 6 | スポーツ障害 |
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| 努力・根性論が温床に |
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運動に付き物のけが。部活の過熱やスポーツ障害に関する指導者 の知識不足が原因で、故障を招くケースも少なくない。
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学校管理下での災害共済事業を行う日本体育・学校健康センター (東京)の統計によると、体育的活動による一九九七年度の負傷発 生(給付)件数は、中、高校を合わせ三十七万五千件に及んだ。こ のうち、部活動が五八・八%を占めた。
九五年まで増加を続けた発生件数は、少子化で減ってはいるが、 加入者総数(要保護生徒を除く)に対する発生率は、中学で五・三 %、高校で三・一%と横ばいの状態にある。
鳥取県教委が九八年に実施した部活動調査では、中、高校生部員 の一一・三―二三・二%が、スポーツ外傷や障害の経験を持ってい た。指導者の予防知識は、「あまり知らない」「全く知らない」と 答えた中学顧問が五〇・六%、高校顧問は四二・四%を占めた。
| 指導者の発想転換必要 |
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広島県体協スポーツ医学委員会の村上恒二副委員長(52)=広島大 医学部教授=は、外傷・障害の最大要因として、発育段階を無視し た練習メニューや長時間練習による「使い過ぎ症候群」を指摘。 「子どもは大人のミニチュアではない。体が未熟な子どもには、努 力と根性はけがのもと。日本人の美徳である我慢が、スポーツ障害 の温床になっている」と話す。
岡山市の桑田中野球部顧問の原裕教諭(44)は学生時代、再三の連 投で肩やひじ、腰を痛めた体験から、スポーツ医学やトレーナー法 を勉強。指導に生かす。
小、中学生の段階は、スピード感覚などの神経系や肺活量などを 高めることを重視。腕立て伏せや腹筋運動などの補強練習では、20 ―25秒の時間内で各自が体力に応じて全力で動くようにし、回数を 強制しない。
投手は、ソフトテニスのボールで投球練習。「肩に負荷をかけ ず、リリースポイントをつかむ練習にもなる」。急成長期には、投 げ込みやランニングも禁止。生徒に体のメカニズムを教え、障害が 出る前に自分でストップをかけられるように指導する。痛みを自己 申告しやすい雰囲気もつくる。
練習は短時間集中型。「ひたすら練習すると、筋力は野球に必要 のない持久系に変わる。日本では、『練習でえらい目をしないと、 試合で勝てない』と思っている指導者が多い。『中学時代は、勝っ ても負けても楽しかった。もう少し野球をやりたい』と言うぐらい がいい」。目先の結果を追わず、高校で活躍できる基礎づくりを目 標にする。