
| アマスポーツNOW |
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8 | 変わる選手意識 |
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| 移籍した本田技研で再起を誓う早田選手 |
| 会社より個人を優先 |
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不況による部の休、廃部や経費削減など企業のスポーツ離れが進 む中、会社に対する選手の意識も変わりつつある。会社への忠誠心 よりも、個人のために競技する。そんな考えの選手が増えてきてい る。
鐘紡のエースとして活躍し、日本長距離界の期待の星であった早 田俊幸選手(32)は今年五月から、本田技研の陸上部員となった。鐘 紡を退社して三年。アラコ、ユニクロを経て、四社目となった。 「自分を高められる練習環境を得た」と再起を誓い、練習に励んで いる。
早田選手が鐘紡を退社したのは、一九九七(平成九)年四月。 「チームが駅伝を志向し、マラソン練習に専念できない」のが理由 であった。「行き詰まりを感じていた。もちろん、育ててもらった 感謝の気持ちはあった。でも、選手が向上心を失ったら終わり。環 境を変えるしかないと思った」。ランナーとしての思いを尊重した 決断だった。
| 弱い立場 拍車かける |
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日本実業団陸上競技連合は、有力選手の引き抜きを防止するた め、移籍選手が実業団主催の大会に出場するには、前所属チームの 「円満退部証明書」が必要との規約を設けている。早田選手はその 規約に引っかかり、望んだチームへの移籍がなかなかできなかっ た。「筋を通して退部できればよかったと、反省している。ただ、 すべての選手が、自分に合うチームに入れるとは限らない。競技者 として譲れない線もある。もっと自由に移籍が、認められるような れば」と、思いを語った。
企業内再編で、多くの運動部が整理縮小されたNTT。昨年の世 界選手権個人ダブルス2位など日本ソフトテニス界のトップ選手で あるNTT西日本中国の高川経生選手(27)も、はっきりと言い切 る。「会社のためという思いは、特にない。自分自身のために戦っ ている」
会社への愛情、感謝の気持ちはもちろんある。しかし、それと競
技者としての思いとは別の話であると言う。「今の競技環境が今
後、どうなるかは分からない。支援がゼロになるかもしれない。だ
から、求めてもらえるうちに、よりよい環境へ移籍する選手の気持
ちは理解できる」。企業選手としての危うく弱い立場が、「会社よ
り個人」との思いをより加速させている。