
| アマスポーツNOW |
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第1部 現状リポート 10 | 縦割り |
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| 来年の全国健康福祉祭に向け、準備を進める広島大会実行委員会の事務局 |
| イベント開催 その場限り |
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「スポーツ、福祉、生涯学習の垣根がなくなっている」(広島県 教育事業団職員)。生涯スポーツの時代を迎え、総合的な施策が求 められる中で、行政や体育団体の縦割りの弊害を指摘する声が高ま っている。
広島県は来年から二年続きで、「全国健康福祉祭広島大会」と 「全国スポーツ・レクリエーション祭」を開く。参加対象が六十歳 以上、二十歳以上と違うだけで、ともにニュースポーツなど18競技 が主体。運営費は両イベントで、国の補助金を含め総額二十五億円 程度が見込まれる。主催はそれぞれ厚生省と文部省で、県の実行委 員会などの管轄も異なる。連携はなく、イベント後の地域振興に生 かすプログラムもない。
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広島では一九九四年のアジア大会、九六年の国体と、財政難の中 で大規模大会が続いた。「イベントは行政のアドバルーン。やれば 予算がつくが、『やった』というだけで、あまり効果がない。地域 に根付く施策が必要なのに…」。イベント体質を嘆く県内の関係者 もいる。
各都道府県のスポーツ振興審議会も有名無実の状態だ。研究、提 言などの役割を担うが、会議は年に一、二回程度。広島県の委員を 務める尾道短大の平松携教授(56)=スポーツ社会学=は「予算の承 認ぐらいで終わる」。行政の担当者も三年程度で代わり、継続性が ない。福山市の行政関係者は、連携が難しい事情をこう説明する。 「文部省と厚生省の(補助金の)流れは、地域の体協、老人クラブ まで縦割りにしている。末端の市町村では身動きがとれない」
| 行政や団体 乏しい連携 |
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体育団体も横のつながりが薄い。広島市では、生涯スポーツは教 育委員会が管轄する学区体協と体育指導委員。競技力は市体協。振 興事業などを担当する市スポーツ事業団もある。市体協の三原征男 事務局長(59)は「整理しないといけないのだが…」。意識の差もあ り、団結は容易ではない。
五輪に出場した広島県関係選手の推移をみると、六、七〇年代の 二十人以上から、シドニー大会では五人にまで減った。広島県体協 の大野徹専務理事(46)は「トップ選手不在では、子どもに夢を与え られない。底辺も小さくなっている」。学校の部活も、社会体育へ の移行が時代の流れ。「体育指導委員、学区体協、少年団などが一 体になって体制づくりをしなければ。役に立てるなら何でもする」 と、各団体の幅広いネットワークと意思統一の必要性を強調する。 (アマスポーツ取材班)=第1部おわり