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 第1部 現状リポート 2 施設の充実度


施設の充実度
1年を通じて土、日曜は大会でコートが埋まる広島市中央庭球場

利用は都市部に集中

 「身近に利用できるよう施設数を増やしてほしい」「利用時間帯 を拡大して」…。総理府が一九九八(平成十)年に行った世論調査 によると、公共の運動施設に対し、こうした要望が多かった。実 際、土、日曜は予約でいっぱいの施設が多く、予約なしで使えると ころは少ない。特に、人口密度の高い都市部では、施設に対する不 足感も大きい。
≪メ  モ≫
人口100万人当たりの公共体育館数(96年・文部省調べ)
広島県69.4
岡山県74.3
山口県78.7
島根県114.3
鳥取県304.3
全国平均102.2
(学校体育館施設は除く)

 広島市中区の市中央庭球場は、一日平均三百七十人の利用があ る。土、日曜は年間、九割以上が大会で詰まっており、一般の人は ほとんど利用できない。平日でも、午後六時以降は予約なしだと難 しい。「一カ月前からの予約ですが、早くて三日、遅くても一週間 で埋まる。かと言って、コートを増やすわけにもいかないし…」 と、市スポーツ事業団の大前秀樹主任(42)は説明する。

平日の郊外では閑古鳥

 公共のスポーツ施設は、競技団体などの大会予約を前年度内に優 先して受け付けている。このため、東区スポーツセンター(SC) のように交通の利便性で人気の高い施設は、年度初めに土、日曜の 大体育室が予約でいっぱいになる。

 各区SCでは、三カ月前から一般予約を受け付けている。しか し、夜間のグラウンドや体育室は人気が高く、平日でも予約が取れ ないところもある。個人利用も、大会のため土、日曜は小体育室し か空いていないケースが多く、さらには「待たないと使えない」と の声もある。

 都市部を離れると、状況は一変する。一九九四(平成六)年の広 島アジア大会や九六年のひろしま国体で、各自治体にも体育施設が 一気に整備された。しかし、土、日曜は利用があっても、平日は閑 古鳥の鳴いている施設が目立つ。

 三次市の「みよし運動公園」は、アジア大会のサッカー会場とし て九三年に新設された。電光掲示板や夜間照明を完備した陸上競技 場があるが、「大会以外ではほとんど利用がない」と市教委の近森 信行体育振興課長(49)。運動広場も予約で埋まる日は少なく、利用 しやすいという。

 同市内には県立の「みよし公園」もあり、体育館や温水プール、 トレーニング室が整備されている。しかし、やはり平日は利用者が 少ない。「体育館だけで、市内に三つある。予約が必要な都市部よ り、スポーツしやすいといえる」と福井則夫事業課長(52)。人口で はなく地域性による施設の配置が、スポーツ環境の格差を生んでい る。


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