
| アマスポーツNOW |
|
第1部 現状リポート 2 | 施設の充実度 |
|---|
|
| 1年を通じて土、日曜は大会でコートが埋まる広島市中央庭球場 |
| 利用は都市部に集中 |
|---|
「身近に利用できるよう施設数を増やしてほしい」「利用時間帯 を拡大して」…。総理府が一九九八(平成十)年に行った世論調査 によると、公共の運動施設に対し、こうした要望が多かった。実 際、土、日曜は予約でいっぱいの施設が多く、予約なしで使えると ころは少ない。特に、人口密度の高い都市部では、施設に対する不 足感も大きい。
| ||||||||||||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
広島市中区の市中央庭球場は、一日平均三百七十人の利用があ る。土、日曜は年間、九割以上が大会で詰まっており、一般の人は ほとんど利用できない。平日でも、午後六時以降は予約なしだと難 しい。「一カ月前からの予約ですが、早くて三日、遅くても一週間 で埋まる。かと言って、コートを増やすわけにもいかないし…」 と、市スポーツ事業団の大前秀樹主任(42)は説明する。
| 平日の郊外では閑古鳥 |
|---|
公共のスポーツ施設は、競技団体などの大会予約を前年度内に優 先して受け付けている。このため、東区スポーツセンター(SC) のように交通の利便性で人気の高い施設は、年度初めに土、日曜の 大体育室が予約でいっぱいになる。
各区SCでは、三カ月前から一般予約を受け付けている。しか し、夜間のグラウンドや体育室は人気が高く、平日でも予約が取れ ないところもある。個人利用も、大会のため土、日曜は小体育室し か空いていないケースが多く、さらには「待たないと使えない」と の声もある。
都市部を離れると、状況は一変する。一九九四(平成六)年の広 島アジア大会や九六年のひろしま国体で、各自治体にも体育施設が 一気に整備された。しかし、土、日曜は利用があっても、平日は閑 古鳥の鳴いている施設が目立つ。
三次市の「みよし運動公園」は、アジア大会のサッカー会場とし て九三年に新設された。電光掲示板や夜間照明を完備した陸上競技 場があるが、「大会以外ではほとんど利用がない」と市教委の近森 信行体育振興課長(49)。運動広場も予約で埋まる日は少なく、利用 しやすいという。
同市内には県立の「みよし公園」もあり、体育館や温水プール、 トレーニング室が整備されている。しかし、やはり平日は利用者が 少ない。「体育館だけで、市内に三つある。予約が必要な都市部よ り、スポーツしやすいといえる」と福井則夫事業課長(52)。人口で はなく地域性による施設の配置が、スポーツ環境の格差を生んでい る。