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 第1部 現状リポート 5 民間施設


民間施設
夕方6時以降は、仕事帰りのサラリーマンが足を運ぶフィットネスクラブ

成人会員獲得 知恵絞る

 スポーツを楽しむ場所は、公共施設ばかりとは限らない。フィッ トネスクラブ、スイミングクラブといった民間施設を利用する愛好 者も数多い。しかし、長い不況により会員数が減っているところも 多く、各クラブは新たな利用者獲得へ知恵を絞っている。
≪メ  モ≫
体力とスポーツに関する世論調査(98年・総理府調査)
民間スポーツクラブへの要望
料金を安くしてほしい42.1%
施設数の増加20.3%
指導者の資質の向上5.7%
プログラム内容の充実3.9%

 広島市中区の広島YMCAウェルネススポーツセンター・WAA Pは現在、約千二百人の会員がいる。「バブルがはじけ、五年前に はピーク時の半分以下まで落ち込んだ。個人会員は昨今の健康ブー ムでかなり数を戻したが、法人はピーク時の三分の一程度」と中奥 岳生部長(39)は言う。

 不況による利用者離れを受け、多くのクラブは二年前、一斉に料 金を値下げした。WAAPも月会費を二割減の八千円とし、昼間や 夜間に利用を限定した低価格の会員制度も設けた。その結果、昼間 は中高齢者の主婦、夜間は仕事帰りの若い女性の利用が増えたとい う。

「新メニュー」や値下げ

 今後、広島市内だけで三施設がオープンする予定だ。中奥部長は 「これからは、高齢者利用が増えてくるだろう。民間だけでなく、 安い公共施設に負けないためにも、プログラムといったソフト面を 充実させていきたい」と話す。

 小学生らでにぎわっているイメージの強いスイミングクラブも、 最近は利用状況は変わってきた。少子化で子ども会員が減り、大人 を対象とした新商品に力を入れるクラブが増えている。

 広島市安佐南区の広島ミドリスイミングクラブでは一九九六(平 成八)年から、大人向けのスイムクラブをスタートさせた。月四千 五百円で、十六種類のレッスンを何回でも受けられる。「子どもだ けで経営していくのは、厳しい時代になった」と永田和久社長(4 5)。低料金と時間に制約されない点が人気となり、ピーク時の三分 の一にまで落ち込んでいた会員数も倍近くまで増加。現在では、他 のクラブでも同様のコースを設けている。

 10対1だった子どもと大人の比率も、今では2対1に。大人の利 用が午後六時以降に集中するため、競技選手の練習するレーンが取 りにくいという悩みも生まれた。「それでも、大人会員を増やして いくしかない。同業者だけでなく、フィットネスクラブもライバル です」(永田社長)。民間施設にとって、激しい競争の時代が到来 している。


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