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 第1部 現状リポート 6 クラブ


競技志向 楽しみ派敬遠

 「欧州のクラブは、子どもからお年寄りまで加入し、その中に競 技スポーツもあるんです」。日本スポーツクラブ協会は、競技や年 齢層の限られた日本との違いをこう説明する。
≪メ  モ≫
岡山県民のスポーツに関する意識・活動状況調査(99 年、国体県準備委員会調査。20歳以上の1529人が回答)
クラブなどへの加入(数字は%)
加入している25.7
過去に加入していた33.2
加入したことがない38.4
無回答2.7
山口県民のスポーツに関する意識・活動調査(98年、県教委調 査。726人が回答)
クラブ・同好会の望ましい活動目的(数字は%。その他を除 く)
人との触れ合い重視38.4
健康の維持・増進を重視23.7
勝ち負けより楽しみ重視22.1
技能・競技力向上を重視2.3

 同協会の昨年の調査では、学校や公共施設を活動拠点とする全国 のクラブ数は、推計三十五万七千で、平均の会員数は二十八人。中 国地方には二万三千八百あり、二万二千五百が単一競技・種目型だ った。

 広島県教委の実態調査(昨年度、サンプル千百六十二)による と、設立のきっかけは、有志による募集が四六・七%を占めた。過 去三年間の会員数の変動は、「減少傾向」が三九・一%、「増減は ほとんどない」が三七%で、月会費は千五百円未満が五九・三%。 会員が固定した小規模クラブが目立っている。活動目的では、仲間 との親ぼくなどの楽しみ志向が千五百四十三クラブ(複数回答)。 六百六十八クラブが技能の向上や競技会での勝利を目指している。

未経験者の加入難しく

 岡山大の大橋美勝教授(57)=スポーツ社会学=は、日本型の特徴 をこう指摘する。「実態はチーム。学校運動部の延長で、試合を目 指すものをスポーツと考え、それ以外の人を排除する傾向がある。 練習も技術中心。規約に基いた運営など、本当のクラブ形態になっ ていない」。楽しみ派も大会に出場するうちに、競技志向に変わ り、未経験者は入会しにくくなる。

 広島県立総合体育館の情報センターには、約百五十クラブが登録 し、会員を募集。昨年度は四百十五件の問い合わせがあった。担当 者は「高齢者の水泳クラブを紹介したことがあるが、『仲間うちで やってきたので、新しい人と打ち解けにくい』と、募集をやめられ ました」と話す。

 都市部では、施設面の制約もネックに。広島市東区スポーツセン ターでは、十〜二十人程度の二十五クラブが活動しているが、「個 人利用もあり、これ以上増えても、利用できない現状」(同センタ ー)。クラブ側も会員が増えると、スペースの確保が難しくなり、 「紹介してくれるな」というケースもある。

 ニュースポーツの団体が加盟する広島県レクリエーション協会の 中野博之理事長(48)は「行政も教室を開いて普及しているが、チー ムができても、施設に入り込む余地がない」と嘆く。

 山口県教委の県民の意識・活動調査(九八年)では、技能向上を 重視したクラブのニーズはわずか二・三%。活動形態として、文化 活動も並行してできるクラブ(三六・三%)や、多競技・種目型 (二五・二%)を求め、実態とのずれを浮き彫りにしている。
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