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 第1部 現状リポート 9 トレーナー


トレーナー
練習後、選手の足をマッサージする梶山さん

一般の利用いまひとつ

  シーツに、けがは付きものである。しかし、そのケアや予防の 手助けをするトレーナーは、競技者数に比べ絶対数が少ない。その ため、トップクラスの選手を除いて利用度は低く、一般の競技者、 愛好者らにとってはまだまだ縁遠い存在といえる。

 日体協のアスレチックトレーナーの資格を持つ梶山祥子さん(29) は毎週金曜日、皆実高の女子バスケットボール部の練習に出向いて いる。終了後、けが人を中心にマッサージをしたり、テーピングの 巻き方を指導。杉原繁監督(49)に選手の体の状態を報告する。本人 と相談しながら、リハビリのメニューを作ることもある。「私と同 じように、学校を回っている人も最近は増えてきたが、まだごく少 数」と言う。
≪メ  モ≫
福島国体におけるトレーナー活動(広島トレーナー協会調べ)
◆処置内容
マッサージ30%
ストレッチ29%
テーピング13%
アイシング13%
マニュアルセラピー5%

 梶山さんが皆実高で指導し始めたのは七年前。同じ病院に勤務す る先輩の勧めが、きっかけだった。以後、ボランティアで選手の健 康管理を担当することになり、現在では病院の配慮で試合にも同行 している。杉原監督は「トレーナーの必要性はトップの選手だけで なく、高校生も同じ。バスケのように、けがの多い競技には不可 欠」と話す。

関係団体、浸透を図る

 広島県では全国に先駆け、一九九四(平成六)年にトレーナー協 会が発足した。病院に勤務するトレーナーや学生、学校の指導者な ど現在、会員は百五十人。年に一回の勉強会のほか、国体や地域の 大会などへの派遣も行っている。「もっと人数が増えてくれば、競 技スポーツだけでなく、地域のスポーツ振興にも役立ててもらえる はず」と、同協会名誉会長の加藤秀夫・広島女大教授(53)は期待す る。

 トレーナーをもっと身近に活用してもらおうと、スポーツNPO 団体も動き始める。「コーチズ」(児玉宏代表)は、今秋にも「総 合スポーツ医科学サポートシステム」をスタートさせる。スポーツ 栄養学、心理学、生理学など約二十分野のそれぞれ専門家をそろ え、企業や学校などと契約。総合的にサポートしていく。

 同システムに参加するスポーツメンタルトレーナーの高畑好秀氏 (32)は「首都圏に比べ、地方はトレーナーの浸透度が低い。高いレ ベルの人材をそろえることで、最先端のサービスを提供できると思 う」と言う。トレーナーのニーズが高まる中、その環境も少しずつ 変わりつつある。


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