中国新聞
2002/01/15
断ち切れ 暴走の連鎖  
「脱線自覚を」「夢見つけて」
   同世代へ20歳のメッセージ 広島

仲間や居場所探し 代弁も

 平和都市の安全を脅かす「暴走の連鎖」を断ち切るには―。広島市西区の広島サンプラザで十四日あった「成人祭」の会場周辺で、社会人の第一歩を踏み出した二十歳の男女に、その方策や問題の背景をたずねた。

(暴走族取材班)

  深刻な広島の暴走族問題にどう向き合うか―。新成人を含む「大人」に問われる(広島市西区の広島サンプラザ)  

 取材班の問い掛けに対し「社会に迷惑を掛けるのはよくない」など、暴走族の存在に否定的な認識でほぼ一致。時には「脱線」もした自らの十代を振り返り「結局、本人が自覚するしかない」との見方も聞かれた。

 暴走族がなくならない背景については「世の中が豊かになり過ぎて、目標を見失っている」「人間関係があまりに希薄」などと指摘する声が目立った。

 「学校や家庭で満たされず、仲間や居場所を求めている」「理解してくれる人がいない」と代弁する新成人も少なくなかった。

 対策面では、警察に一層の取り締まり強化を求めると同時に、暴走族に対して「暴走以外に熱中できる夢を早く見つけてほしい」と、同世代としてのアドバイスをする声も多かった。

家事手伝い
 阿部美奈子さん

  広島市佐伯区
 携帯電話やコンビニが普及して便利な半面、他人とうまく付き合えず、彼らも孤独を感じている。身近な人と理解し合うための努力が大切。
短大2年
 松本和子さん

  大阪府摂津市
 将来の夢や目指す職業が見つかれば、自分の居場所や仲間はできるはず。世の中には楽しいことがたくさんあることに早く気付いてほしい。
フリーター
 栗田実さん

  広島市佐伯区
 周りは悪いレッテルを張りたがるが、がんばっている人も多い。プロのバンドを目指しているので、そんな若者が夢を持てる歌をつくりたい。
大学2年
 平田彰さん

  三原市
 暴走族はかっこ悪くて情けない。ただ、上の世代がいろいろ言っても反発を招くだけ。本人が善悪を判断し、自覚するまで待つしかない。
フリーター
 中村大輔さん

  広島市東区
 暴走するのは何か不満があるから。社会に対して、若い世代の意見を言えるようになるなど、先輩の自分たちが手本を示さなければならない。
フリーター
 道寄美子さん

  広島市南区
 夜の繁華街を歩くのが怖い。自転車の2人乗りや駐車違反には厳しいが、暴走族への対応は甘い。警察がしっかり取り締まらないと困る。
主 婦
 古屋未沙緒さん

  広島市佐伯区
 親の愛情としつけが大切。今子育てをしているが、暴走族には絶対にしたくない。暴走行為で死ぬのは自分でも、親や友人を悲しませるだけ。
大学2年
 清水崇史さん

  広島市安佐北区
 最も身近な学校や地域で、何かに一生懸命になれる環境をつくり、世代を超えたコミュニケーションを積み重ねていくことが大事ではないか。
フリーター
 船越誠さん

  大阪市東住吉区
 広島といえば、暴走族や暴力団抗争ばかりが全国に強調されるのはさびしい。長年放置してきたのだから、腰を据えて取り組むしかない。
専門学校2年
 大越瑞穂さん

  広島市西区
 暴走を続ける若者の心を理解する必要がある。公的機関がカウンセラーなどの専門家を増やし、悩みを打ち明けられるようにしてほしい。

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  ■ファクス 082(236)2321   ■電子メール shakai1@chugoku-np.co.jp


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