中国新聞
2002/02/14
暴走族追放条例 提案へ
  広島市
 
公園などで集会に罰則

 広島市は、暴走族追放条例案(仮称)を十九日開会の市議会定例会に提出する方針を固めた。「重点区域」に定めた公園などでの集会・たむろ行為に加え、暴力団や暴走族OBなどの「面倒見」による命令行為にも罰則を科すことを検討している。一方、市議会内にも罰則付きの条例案を議員提案する動きが浮上。社会問題化していた暴走族の追放に向けた市条例の制定は、世論の高まりを受け、四月中の施行を目標に、早期実現の方向となった。

 FF前施行めざす

 市が素案作成を進めている条例案は、許可を得ずに公園や祭り会場など公共の場所で暴走族がたむろしたり、集会を開いたりする行為を「公衆に不安を与える」などとして禁止。市長が定める「暴走族追放重点区域」で禁止行為を強行すれば、五万円程度の罰金を科す方向で内容を詰めている。

 市議会内で浮上している腹案にも、同じ内容の罰則規定が盛り込まれている。

 さらに、市は広島の暴走族問題の特徴ともいえる「面倒見」の暴力団組員らによる支配の構造を念頭に、公園などでの禁止行為や暴走行為を指示・命令した者も罰則対象として検討。暴走をあおる行為にも歯止めを掛ける規定も盛り込みたい考えだ。

 暴走族が集会などをする五月のひろしまフラワーフェスティバル前の施行を目指す。

 広島市では、一九九九年の胡子(えびす)大祭(えびす講)で、暴走族と警備に当たっていた機動隊が衝突して以降も、暴走族による集団暴走やひったくり、恐喝、強盗などの凶悪犯罪が多発。中区のアリスガーデンなど市街地が、暴走族の集会・たむろの拠点になっている実態が問題となり、県警も取り締まりの法的根拠を求める意向を示していた。

 さらに二月に入り、市中心部の住民たちの夜回り活動の開始で、市民の暴走族追放の機運が高まる一方、市議会特別委員会のメンバーが先進地を視察。罰則付きの条例実現を促す動きが活発する中で、憲法で保障された集会の自由などとの関連を慎重に検討していた市が、早期制定を目指す姿勢を固め、市議会にも独自に条例案を練る動きが出てきた。

 暴走族対策で罰則を設けた自治体条例は、あおり行為を禁じた兵庫県姫路市の条例が施行されているほか、千葉、愛媛両県の条例も四月に施行される。

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