2002/02/28
中止命令に従わない集会などに対し、懲役を含む罰則を科すと明記した広島市の暴走族追放条例案が一日、市議会に提案される。「市街地での集会、たむろ」という広島の暴走族固有の迷惑行為を標的にした条例案への期待や要望を、ボランティアの夜回りなどを続ける市民や法律家に聞いた。 (暴走族取材班)
住民の声届いた
暴走族が集会をするアリスガーデンを抱える新天地西町内会の赤松義彦会長(66) 暴走族が集まる公園を持つ町内の住民は高齢化が進み、何か苦情があっても、どこに、どう訴えればいいのか分からない人も多くいる。地元住民が夜回りをし、上げ続けてきた声が今、市や警察に届き、動き始めたことを実感している。住民の思いが、条例という形で姿を見せてきたのはうれしい。 条例フルに活用市街地で少年たちへの声かけ運動を続ける夜鶴の会の川中アケミ副会長(60) 二年間、月一回の夜回りをしながら、暴走族に公園が占拠される実態に「なんとか取り締まれないのか」と歯がゆい思いをしてきた。警察は面倒見、やじ馬を含めた取り締まりに、条例をフルに活用してほしい。ただ暴走族問題の根幹は、家庭や地域にある。少年たちがエネルギーを発散できる場所を提供する必要もあるだろう。 集会は威圧の場市青少年健全育成連絡協議会の打越勲理事(63) 条例で何でも規制するのは抵抗があるが、パトロールなどで見る暴走族の集会は、「集会」という言葉から程遠い威圧の場。悪いことは悪い、と教えなくては。ただ、取り締まりの強化だけで終わってはならない。条例実現に向けて議論を深め、家庭、地域と行政が連帯する出発点にするべきだ。 慎重な捜査必要広島県警暴走族離脱サポートセンターのアドバイザーを務める冨村和光弁護士(61) 懲役の罰則規定を含む内容は、道交法などあらゆる法令を適用しても規制の及ばなかった反社会的行為の抑止に有効であり、画期的だ。ただ、暴走族の多くは少年だけに、適用に当たっては違法性の証拠を固める慎重な捜査が欠かせず、市の中止命令も集会の自由を侵さない厳格な判断に基づくべきだ。
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