2002/05/13
違法な集会を禁止する広島市の暴走族追放条例の罰則規定が施行されたのを受け、週末ごとに市中心部の公園で集会を開いてきた暴走族少年たちは十一日夜、市側の中止命令をけん制するように、たむろする場所を移動した。市は「居座りをやめたのは一歩前進」とみて、引き続き広島県警とともに粘り強い説得を続ける考えだ。 (暴走族取材班)
中区のアリスガーデンには午後九時半ごろから、刺しゅう入りの「特攻服」を着込んだ少年たち六グループ約六十人が、入れ替わりで現れた。市職員や県警の捜査員が「条例によって公園で集会はできない」と説得。少年たちは反発をみせながらも公園を去った。 少年たちはその後、商店街を抜けて平和記念公園へ。午後十一時すぎ、一部が原爆資料館の近くで円陣を組んだため、市職員が再度注意。少年たちは「すぐ帰るけえ」といいながら、順々に大声で自己紹介をする「声出し」をし、十分ほどで集会を切り上げた。 また、市民球場北のハノーバー庭園にも八グループ約七十人が集まったが、午後十時すぎに市職員が姿を見せると、いったん退去。グループごとに平和記念公園を歩くなどして約一時間半後に舞い戻り、全員で声出しをし解散した。 いずれの公園でも条例に基づく市長名の中止・退去命令は見送られたが、リーダー格の少年たちは携帯電話で市や県警の動きをだれかに報告。平和記念公園のわきでは「面倒見」の車の前に集合する場面もあり、細かい指示を受けていたことがうかがえた。 条例は、市管理の公共の場で、特異な服装をして集会することを禁止している。命令に従って解散しない場合は、届けに基づいて県警が摘発。懲役を含む罰則が適用される。少年たちの間には「捕まるかもしれんし、本当は(集会に)出とうなかった」との声も聞かれた。 市経済振興課の湯浅敏郎課長は「少年たちが一応は注意に従い、退去したのは条例の効果。内容が伝わっていることも、会話から感じられる。今後も命令よりもまず、注意することから対応したい」と話していた。
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