新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」の出現で、政府や医療関係者から、ワクチンの3回目接種の前倒しに前向きな声が強まっている。広島大大学院の保田朋波流(ともはる)教授(免疫学)は、先手を打つ検討を評価する一方「接種はそれほど焦る必要はない」と述べる。考えを聞いた。

 ―接種の前倒しの検討をどう受け止めますか。

 国民の不安を拭う意味ではいいメッセージになっている。オミクロン株の感染力が強そうなことは分かってきた。ワクチンを3回接種しても「ブレークスルー感染」する例もあり、ワクチンが感染の広がりを阻止する効果は落ちるという見方が強まっている。ただ不明な点も多く、重症化のリスクの低い若い人たちが、過度に3回目を急ぐ必要はないだろう。

 ―なぜ急ぐ必要はないのでしょう。