広島大大学院の森辺成一教授

 中国新聞社の分析では、広島市議会の本会議と委員会での発言量は議員によってばらつきがあった。住民代表である地方議員はどんな役割を果たすべきなのか。広島大大学院の森辺成一教授(63)=日本政治史=に聞いた。

 ―そもそも地方議会の役割は何ですか。

 首長と議会はどちらも選挙で選ばれる。一人で意思決定できる首長に対し、合議制の議会により権力の分立を図る仕組みだ。活発な討議や、議会による能動的な政策提案も期待される。

 ―議会での討議の意味は何ですか。

 議会が大勢の議員による合議制を採るのは、政策に多様な意見を反映させるためだ。地域の片隅の声から業界の意見まで議員はさまざまな声を議会に届ける。意見の違う人が公の場で議論し、透明性のある合意形成を図ることが大切だ。

 ―議員による地域の課題解決は、必ずしも討議に表れないとの意見もありますが。

 公の場以外で物事が決まるのは透明性を欠き、不当な圧力や腐敗につながる可能性もある。議場や委員会での討議とは別の役割を重視するならば、より丁寧に成果を説明する必要がある。新型コロナウイルス禍の今は難しいが、議員と市民が対面で語り合う活動報告会のような動きがもっとあってもいいだろう。

 ―より活発な討議へ何が必要ですか。

 議会自らが政策の調査や提案の力を高める取り組みが必要だ。議会事務局の調査体制の強化を求めたり、首長が置く審議会のように外部の専門家の知見を借りたりしてもいい。そのために政務活動費を充てるなら、市民の納得も得られるだろう。