この地球で豊かに暮らし続けるため掲げられているSDGs(持続可能な開発目標)には「飢餓をゼロに」「海の豊かさを守ろう」など、国連が採択した17の目標があります。目標に照らし合わせて広島県内の現状を知り「自分事」として考える連載「SDGsひろしまファクト」。まずプロローグとして、17の目標ごとに代表的なデータを振り返ります。

 
 
 

 

 

私たちのまちの「健康診断」 県立広島大の富田和広教授に聞く

 SDGsは学校の授業やニュースでよく聞く言葉になりましたが、「外国の問題」「自分とは関係ない」と感じる人もいるのではないでしょうか。教材の研究をしている県立広島大(広島市南区)の富田和広教授(社会学)は「自分事」にする大切さを説き、SDGsは私たちが住む地域にとっての「健康診断」だと言います。(聞き手は服部良祐)

 SDGsは遠い外国だけの話ではありません。地球規模で水や土地、資源の収支を計算すると、日本や米国といった先進国は「浪費家」。日本人の平均的な暮らしを世界中の人がしたら地球が2.8個分必要といわれています。

 例えば地球温暖化の問題を、生活の中でどう実感できるのか。その物差しとなるのがSDGsです。「このまちは目標を達成できているだろうか」と考えてみることは、地域にとってのいわば健康診断。「塩分の取り過ぎ」といった見えにくい問題に気付くことができます。グローバルな問題を自分たちに置き換える作業は、「自分事」として捉えることにつながります。

 特に今の若い人たちは、これまでに積み重なった地球からの「借金」を返す世代です。浪費癖にストップをかけるため、未来ある若者にこそSDGsを学んでほしいですね。

※データ出典 【目標1】厚生労働省「被保護者調査」【2】県子供の生活に関する実態調査結果【3】厚労省「医療費の地域差分析」【4】厚労省「保育所等関連状況取りまとめ」【5】内閣府「全国女性の参画マップ」20年末(都道府県は21年8月)【6】国土交通省「汚水処理人口普及状況について」【7】千葉大倉阪研究室と環境エネルギー政策研究所「永続地帯報告書」19年度調査【8】総務省「労働力調査」【9】国交省「空港別順位表」【10】厚労省「障害者雇用状況の集計結果」【11】国交省調査【12】広島市推計【13】第3次県地球温暖化防止地域計画(すべてCO2に換算)【14】県海岸漂着物実態調査【15】林野庁「都道府県別森林率・人工林率」【16】県警の犯罪統計書など基に算出【17】県や公的機関が認定・表彰した県内企業数

 

【みんなでSDGs3択】の答え

<Q:環境にやさしい(環境への負荷を減らす)と特に期待されている食べ物は?>

答えは「コオロギのクッキー」でした。コオロギをはじめ「昆虫食」が未来の食品として注目されています。飼育による環境への負荷が牛などの畜産より少なく、栄養価も高いためです。最近では様々な商品が登場しています。【参考記事】コオロギレシピ、高校生が考案中