広島、廿日市両市の計17カ所で花火を一斉に打ち上げる「広島ドリーム花火2021」が11日あった。見物客による密集を避けるため、事前に打ち上げ場所を明かさない「サプライズ開催」。計約1500発の大輪が冬の夜空を彩り、新型コロナウイルス禍が続く地域へエールを送った。
午後8時から約10分間、広島市の全8区の15カ所と廿日市市の2カ所で、各75~225発が打ち上げられた。色鮮やかな花火が方々ではじける様子は、特設ホームページでもライブ配信された。
西区の商業施設広島マリーナホップ近くで花火を見た同区の会社員奥村ひなさん(24)は「花火がとても好きなので、見ていると元気になる」と笑顔だった。
企画したのは、広島港(南区)一帯での「広島みなと夢花火大会」を主催する広島祭委員会など。同大会がコロナ流行の影響などで中止となった代わりに開いた。事務局は「コロナで疲弊した地域が元気になるきっかけをつくりたい」とし、来年1月29日には旧市民球場跡地(中区)で花火や音楽の無料イベントも開く予定でいる。(秋吉正哉)