「介護はまだ必要ないが、早めに備えておきたい」「何を基準に高齢者住宅を選んでよいか分からない」。人生100年時代にあって、高齢になっても安心して暮らせる住まい探しは大切な問題。こうした中、注目されているのが総合人材サービスのメイツ中国(広島市中区)が運営する「シニア住宅相談センター」だ。老人ホームや高齢者住宅などの情報を収集・分析し、入居希望者と高齢者住宅をマッチングするサービスを展開。取り組みの内容やメリットなどを聞いた。

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専門の相談員がアドバイス

 メイツ中国は、中国新聞社グループとして1989年6月に発足。中国5県をエリアに主力の派遣事業をはじめ、教育研修事業などをワンストップで行い、「人材」を通じて企業の経営課題に応えてきた。社会の高齢化や人口減少が進む中、個人と法人をつなぐ事業で30年以上培ってきた実績とノウハウを生かし、シニア世代の住まい探しを支援しようと2021年4月、広島本社1階に同センターを開設した。

 専門の相談員が入居検討者や家族と面談。対面だけでなく、電話やリモートでの相談も受け付ける。相談員は日常生活動作(ADL)の状況や希望を確認し、最適な高齢者住宅を提案する。同センターが紹介するのは、介護付き有料老人ホーム、住宅型有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅。現在、広島市、廿日市市を中心とした広島都市圏の52件を扱っている。主要施設のパンフレットをはじめ、高齢者住宅選びに必要な資料が豊富にそろっており、比較検討できる良さがある。

 センター長の森畑元弥さんは「高齢者住宅は種類が多い上に入居条件も複雑。対面で納得できるまで相談し、本当に自分に合った住まいを選択できると喜ばれています」と手応えを語る。 

シニア住宅相談センター センター長の森畑さん

 

医療や福祉機関とも連携

 気になる住宅や施設の見学・同行に対応している点も人気の理由の一つだ。相談員は中立的な立場からアドバイスするため、長所や短所を把握しやすい。入居検討者や家族だけだと、一度見学したら断りにくいものだが、そこも相談員がカバーしてくれる。相談や見学は無料です。

 高齢者住宅の相談や選択を行う際、相談員は入居検討者の身体状況や予算などのデリケートな情報を聞き取り、話し合う。その意味では、同社が個人情報の取り扱い基準をクリアしたプライバシーマークの取得企業であることは安心材料の一つといえる。

 地域包括支援センター、居宅介護支援事業者、医療機関との協力体制も敷いており、これらの機関からの問い合わせや紹介依頼にも対応している。森畑さんは「本人や家族と会話する中で、健康面に関する相談などがあれば、地域包括支援センターに連絡。対応をお願いすることも少なくありません。医療や福祉機関との連携も重視しています」と説明する。

 このほか、入居後も住まいに関する不満や問題などがあれば、事業者に報告し、改善や解決を図るといったアフターフォローにも力を注いでいる。

 

多様なニーズにしっかり対応

 同センターの開設から1年が経過。コロナ禍による外出自粛などの影響もあったが、現在は月平均で15件前後の相談を受け付けている。相談内容はさまざまで、最近では例えば大阪や九州など県外で働く子どもが、広島で暮らす親のために高齢者住宅を探したり、逆に県外で暮らす親を広島に呼び寄せようと、物件探しを依頼したりするケースが増えている。「夫婦で入居できる物件はないか」「自宅を売却し、高齢者住宅に住み替えたい」といった問い合わせもあるとのことだ。

 森畑さんは「将来的には年金のこと、自宅の処分方法、引っ越しなど、終活に関するあらゆる相談にワンストップで対応できる体制も整え、高齢者の方々が安心して暮らせる環境づくりに貢献したいですね」。今後は、入居検討者や家族のニーズを事業者にフィードバックし、より豊かで安心できる高齢者住宅の開発を支援する取り組みも進める方針だ。

【お問い合わせ先】
株式会社メイツ中国 シニア住宅相談センター 

電話番号 0120-98-5404(平日9:00~18:00)

企画・制作/中国新聞社地域ビジネス局