小麦などの価格が上がったことを受けて値上げした天ぷらうどん
広島でなじみ深いうどん店や和菓子店が、商品を値上げしました。小麦などの原材料の価格が上がっているからです。
広島市内や呉市内などにあるうどん店は4月、うどんやそば、和菓子などメニューの約2割を10~80円値上げしました。うどんの元になる小麦粉のほか、そば粉や大豆を仕入れる価格がこれからも上がるという見通しがあるからです。
広島市内にある和菓子店も3月に商品を平均約7%値上げしました。まんじゅうに用いる小麦などの価格が上がったためです。
日本は小麦の約9割を外国から輸入しています。基本的に政府がアメリカ、カナダ、オーストラリアなどから小麦を輸入し、企業に売り渡しています。
政府が輸入した小麦の2022年4月期(4~9月)の平均価格は、21年10月期に比べて17・3%引き上げられました。昨年夏の高温や乾燥でアメリカとカナダ産の小麦が不作だったことが響きました。
ロシアのウクライナ侵攻も影響を与えました。ロシアもウクライナも小麦の産地です。両国で世界の輸出量の3割近くを占めています。輸出が減り、供給が世界的に混乱するのではないかという不安から、小麦の価格が上がっています。