「この地に来て本当に良かった」。水菜が育つハウスで笑顔を見せる矢野さん(左端)一家

 広島県安芸高田市向原町の長田地区。JR芸備線そばのハウスで水菜が青々と育つ。農業矢野智美さん(34)とフィリピン出身の夫カタクタン・ジェスン・ノラスコさん(39)はふと、「お父さん」を思い出す。水菜栽培を2人に継ぎ、3月に72歳で亡くなった近くの田槙憲司さん。移住の不安を抱える2人を家族同然に支えてくれた。2年目の春。恩返しは、おいしい水菜を作り続けることだ。