しかし、貯金がいくらあればゆとりをもって生活できるのか、年金はいくらもらえるのかなど、わからないことばかりで老後のビジョンも持ちづらいのが実情です。
貯金だけでは増えないお金も、個人年金保険を利用すれば保険料にいくらか上乗せして老後の資金を貯められます。
今回は、個人年金保険のおすすめランキングを紹介するとともに、加入タイミングや老後の生活ビジョンについて解説していきます。
- 個人年金保険には「確定型」「有期型」「終身型」の3種類がある
- 個人年金保険は節税効果がある反面、インフレ時の金利上昇の恩恵を受けられない場合がある
- 公的年金だけで老後の生活を営むことは難しい
- 貯蓄が苦手、少しでも老後の資金を増やしたい、国民年金しかもらえない人は個人年金保険への加入がおすすめ
- 老後の資金が潤沢な人や老後も継続的に収入が得られる場合は、個人年金保険には入らなくてよい
個人年金保険おすすめランキング|5つを詳しく紹介
国内個人年金商品一覧表 どんな保険商品があるのか、国内でメジャーなものを一覧表にしてみました!
保険会社 |
商品名 |
特記事項 |
---|---|---|
日本生命 |
みらいのカタチ年金保険 |
- |
Gran Age (グラン エイジ) |
- |
|
一時払終身保険 |
- |
|
第一生命 |
しあわせ物語 |
- |
ながいき物語 |
- |
|
フコク生命 |
個人年金みらいプラス |
- |
住友生命 |
たのしみワンダフル |
- |
たのしみ未来 たのしみ未来(学資積立プラン) |
金融機関取扱い商品 |
|
たのしみ未来グローバル たのしみ未来グローバル(学資積立プラン) |
金融機関取扱い商品 |
|
たのしみグローバルⅡ (指数変動プラン) |
外貨建て |
|
たのしみグローバルⅡ (定率増加プラン) |
外貨建て |
|
明治安田生命 |
年金かけはし |
- |
年金ひとすじ |
取扱い休止中 |
|
マニュライフ生命 |
こだわり個人年金 |
外貨建て |
パワー・カレンシー (確定・終身年金タイプ) |
外貨建て |
|
パワー・カレンシー (介護保障タイプ) |
外貨建て |
|
三井住友海上あいおい生命 |
&LIFE 個人年金保険 |
無選択特則あり |
ソニー生命 |
変額個人年金保険 |
|
T&Dフィナンシャル |
長寿プレミアム2 |
外貨建て |
ファイブテン・ワールド2 |
外貨建て |
|
みんなにやさしい年金保険 |
外貨建て |
|
ニッセイ・ウェルス生命 |
ながいき年金 |
円建て/外貨建て |
その他24種類 |
円建て/外貨建て |
|
メットライフ生命 |
定額個人年金保険 レグルスIV |
外貨建て 一部取扱い見合わせ中 |
JA共済 |
予定利率変動型年金共済ライフロード |
- |
※ここに記載されているものが全てではありません。
この中からおすすめの個人年金保険を5つ紹介していきます。
- おすすめの個人年金保険①|日本生命「みらいのカタチ年金保険」
- おすすめの個人年金保険②|第一生命「しあわせ物語」
- おすすめの個人年金保険③|フコク生命「個人年金みらいプラス」
- おすすめの個人年金保険④|住友生命「たのしみワンダフル」
- おすすめの個人年金保険⑤|明治安田生命「年金かけはし」
※ここで紹介する払込金額や保険金額は30歳男性で試算した際の数字です。年齢や払込期間によって変動しますので、ご注意ください。
おすすめの個人年金保険①|日本生命「みらいのカタチ年金保険」
確定型の個人年金保険なので、万が一のことがあっても家族に残金を受け継げます。
下記の例で見ると、返戻率は約106%となっており現状の個人年金保険の中では高い方です。
また、個人年金保険控除の対象となる保険なので、節税効果もばっちりです。
保険会社 |
日本生命 |
---|---|
商品名 |
|
月払保険料 |
2万2,400円 ※10年確定年金 30歳男性の場合 |
合計払込保険料 |
940万8,000円 |
保険金額 |
1,000万円(100万円×10年) |
保険金受取期間 |
5年・10年・15年 |
保険料払込期間 |
30歳~65歳 |
申込方法 |
対面 |
保険タイプ |
確定型 (10年保障期間付き終身年金あり) |
おすすめの個人年金保険②|日本生命「しあわせ物語」
返戻率が104.6%となっており、まずまずの利率です。
大きな特徴は、契約年齢が0歳からという点です。老後に備えるだけではなく、小さなお子さんの未来にも充てられます。
さらに加入時に告知が必要ないため、誰でも気軽に申し込める点も大きなメリットです。
なぜなら、保険料払込期間中に契約者が無くなった場合は払い込んだ保険料を死亡給付金として受け取れるからです。
万が一にも備えられ、途中解約しない限りマイナスになることはありません。
保険会社 |
第一生命 |
---|---|
商品名 |
|
契約年齢 |
0歳~80歳 |
月払保険料 |
3万2,000円 ※10年確定年金 30歳男性の場合 |
合計払込保険料 |
1152.0万円 |
保険金額 |
1205.9万円 |
保険金受取期間 |
5年・10年・15年 |
保険料払込期間 |
60歳~70歳 |
申込方法 |
対面 |
保険タイプ |
確定型 |
おすすめの個人年金保険③|フコク生命「個人年金みらいプラス」
すえ置き期間を設定して受取額を増やせる!
大きな特徴は、すえ置き期間を設定できることです。
すえ置き期間を設定することで、その年数分の利率が加算され受け取る保険金額を増やせます。
また、年金として受け取るのではなく一括受取も可能です。
一括受取にすると年金受取よりも金額が下がりますが、まとまったお金が必要な時に利用できます。
このため、老後の資金だけでなく子どもの教育資金の積立にも利用できるのです。
これをうまく利用すると、最初は子どもの教育資金のために積み立てておきながら、教育資金の引き出しが必要ないと感じたら自身の年金へ切り替えることもできます。
保険会社 |
フコク生命 |
---|---|
商品名 |
|
契約年齢 |
0歳~55歳 |
月払保険料 |
3万円 |
合計払込保険料 |
720万円 |
保険金額 |
746.70万円 ※10年のすえ置き期間あり |
保険金受取期間 |
5年・10年・15年・一括 |
保険料払込期間 |
30歳~60歳 |
申込方法 |
対面 |
保険タイプ |
確定型 |
おすすめの個人年金保険④|住友生命「たのしみワンダフル」
月額1万5,000円以上の支払いで受取率が上がるランク適用!
受取率が106.3%と、現状の個人年金保険の中では高い利率を誇っています。
大きなポイントは年金受取ではなく、一括受取を選択した時にも受取率が104.3%(契約例と同じ条件)と高く設定されているところです。
また、月額保険料が高くなると「たのしみランク」が上がり、ランクに応じて受取率もアップするしくみとなっています。
ランク適用基準は月額1万5,000円以上なので、1万5,000円以上の保険料を支払える人にとってはお得な商品です。
保険会社 |
住友生命 |
---|---|
商品名 |
たのしみワンダフル |
契約年齢 |
0歳~75歳 |
月払保険料 |
1万5,000円 |
合計払込保険料 |
540万円 |
保険金額 |
574.1万円 |
保険金受取期間 |
5年・10年・15年・一括 |
保険料払込期間 |
30歳~60歳 |
申込方法 |
対面 |
保険タイプ |
確定型 |
【30歳男性の契約例】
おすすめの個人年金保険⑤|明治安田生命「年金かけはし」
THE・個人年金保険と言わんばかりのシンプルな内容になっているため、理解しやすく入りやすい保険になっています。
死亡保障額を抑えることで保険金の支給額を増額しており、返戻率も106%に近くなっています。
すえ置き期間は1年~5年で設定できるようになっていますが、長く設定することはできないので60歳までの払い込みが妥当となるでしょう。
保険会社 |
明治安田生命 |
---|---|
商品名 |
|
契約年齢 |
20歳~55歳 |
月払保険料 |
2万円 ※30歳男性でシミュレーション |
合計払込保険料 |
720万円 |
保険金額 |
約 762 万円 |
保険金受取期間 |
5年・10年・15年・一括 |
保険料払込期間 |
30歳~60歳 |
申込方法 |
対面 |
保険タイプ |
確定型 |
【保障内容イメージ】
【30歳男性契約例シミュレーション結果】
条件 |
30歳/男性/10年確定年金 |
---|---|
受取開始年齢 |
65歳 |
払込保険料累計額 |
720万円 |
保険料払込期間 |
30年 |
据置期間 |
5年 |
基本年金年額 |
約 76.2 万円 |
一括受取額 |
約 751万円 |
年金受取累計額 |
約 762万円 |
年金受取率 |
105.9 % |
個人年金保険には大きく3つに分けられます。
- 確定型個人年金保険
- 有期型個人年金保険
- 終身型個人年金保険
確定型個人年金保険
受取期間が決まっていて、一定の期間内に保険金を受け取れる保険。 万が一保険金受取期間内に契約者が死亡した場合でも、相続人を立てていれば引き継いで受け取れます。
有期型個人年金保険
受取期間が決まっていて、一定期間内に保険金を受け取れる保険。 万が一保険期間内に契約者が死亡した場合、残りの保険金を相続人が受け取ることはできません。
その時点で支払いは終了します。 ただし、受取期間内に保障期間が設定されているものは、相続人が残金を受け取れる場合もあります。
有期型は契約者の生存中のみ保険金を受け取れるところがポイントです!
例えば契約者が保険期間の早期段階で亡くなった場合は、払込保険料に比べて支払い額が少なくなることもあります。
しかしそういった生存を条件にしているからこそ、有期型は保険料が安くなっているのです。
反対に確定型は、もらえる金額と期間が決定している分、支払う保険料は有期型よりも高くなっています。
終身型個人年金保険
契約者が生存中はずっと保険金を受け取れる保険です。
万が一受取期間内に保障期間が設定されているものは、相続人が引き継ぐことはできません。
ただし、受取期間内に保障期間が設定されているものは、相続人が残金を受け取れる場合もあります。
個人年金保険の選び方のポイント
個人年金保険の選び方は、その資金を何に・どのように使うかで変わってきます。
今回は、保険金の用途と保険の種類を照らし合わせながら選ぶ方法を紹介します。
- 公的年金にプラスして老後の生活費に充てたい|終身型個人年金保険がおすすめ
- 年金を受け取るまでの間の生活費に充てたい|確定型・有期型個人年金保険がおすすめ
- 老後の娯楽に充てたい|確定型・有期型個人年金保険がおすすめ
公的年金にプラスして老後の生活費に充てたい|終身型個人年金保険がおすすめ
公的年金だけでは老後の生活ができないと想定される時に個人年金保険を掛けておき、保険金で補うという場合です。
この場合だと、生存中は継続的に保険金が支払われた方が生活費に充てやすいので、終身型個人年金保険がぴったりです。
年金を受け取るまでの間の生活費に充てたい|確定型・有期型個人年金保険がおすすめ
年金受給年齢は65歳なので、60歳で退職するとどうしても5年間の空白期間ができてしまいます。
この期間の生活費に充てたい場合は、確定型か有期型の個人年金保険がおすすめです。
公的年金がプラスされない中で生活することを考えると、ある程度の金額が一定期間受け取れる方がいいからです。
老後に二人以上の世帯で生活する予定なら、確定型の個人年金保険に加入して相続人を立てておくと、万が一の時でも保険金をしっかりと受け取れます。
老後の娯楽に充てたい|確定型・有期型個人年金保険がおすすめ
老後の生活費がしっかり確保できているなら、保険金を老後の娯楽に充てたいという人もいると思います。
この場合も、確定型・有期型がおすすめです。
まとまったお金を5年程度の短期間で受け取った方が、老後の元気なうちにたくさん使えるからです。
保険料の点から、払込期間の経済力によって確定型と有期型を選択するといいでしょう。 有期型の方が生存を条件にしている分、保険料は安くなります。
個人年金保険の加入タイミング|40代・50代は入れる?
個人年金保険は加入年齢が制限されているため高齢者は入りにくいですが、20代~50代なら年齢的に大丈夫です。
加入タイミングとして「この年代で入るべき!」とは言いにくいのが実情です。 なぜなら、加入するタイミングによってそれぞれのリスクが発生するからです。
このためどのタイミングで加入するかは、本人次第ということになります。
20代~40代の働き盛りがおすすめ|若い内に加入すると損をする場合がある
若いうちから積み立てておけば、保険料を安く抑えられます。しっかり働いている内に、個人年金保険に加入して老後の資金を準備しておくことをおすすめします。
ただし、金額設定を誤るとその後の生活に支障が出てしまうので、気を付けるようにしましょう。
さらに、若いうちに加入すると発生するリスクについても把握しておく必要があります。
【若いうちから個人年金に加入するリスク】
-
長期固定金利の場合、加入中にインフレの影響を受ける恐れがある(損をする)
-
途中解約すると元本割れする可能性が高い
- 個人年金保険を扱っている保険会社が無くなってしまうこともある
保険料が安いという魅力はありますが、以上のようなリスクがあって損をする可能性もあります。
20代の内は様子を見て、30代以降に個人年金保険の加入について考えるのもいいでしょう。
ただし、積立型の場合50代ではタイミングとしてやや遅いです。 なるべく30代~40代の内で個人年金保険に入ることをおすすめします。
50代~60代はギリギリ|個人年金保険には加入年齢制限がある
積立型の個人年金保険には、加入年齢制限があることが多いです。
多くの場合50代~60代がリミットになっており、気づいた時にはもう加入できないということもあり得ます。
この場合は、一括払型の個人年金保険に加入をおすすめします。
【明治安田生命のシミュレーション例:30歳掛け金1万円 50歳掛け金 2万円】
画像出典:明治安田生命 個人年金保険「年金かけはし」シミュレーション
明治安田生命の例で見ると、50代で受け取る時の利率がやや低くなっていることがわかります。
また、掛け金も30代だと1万円~3万円で選べますが、50歳は2万円~3万円になっています。
このように、50代から積立型の個人年金保険を始めようとすると利率がやや低くなったり掛け金が高くなったりするデメリットがあります。
個人年金保険のメリットとデメリット
個人年金保険に加入するメリットとデメリットは、合わせて4つあります。
メリット |
デメリット |
---|---|
保険料に対して所得税・住民税の節税ができる場合がある |
インフレによる金利上昇の恩恵を受けられない可能性が高い |
銀行に預けるよりも高い利率で資金を増やせる |
途中解約は元本割れする可能性が高い |
メリット①保険料に対して所得税・住民税の節税ができる場合がある
個人年金保険に払い込んだ保険料の金額によって、「個人年金保険料控除」が受けられる場合があります。 控除を受けると、その金額分の所得税・住民税が安くなるのです。
画像出典:生命保険文化センター
例えば月1万円の保険料を支払っていた場合、年間払込保険料は12万円です。
そうすると、所得税4万円・住民税2万8千円が安くなるのです。 基本的に国民年金にしか加入していない自営業やフリーランスの人は、個人年金保険に加入して節税するという手もあります。
【個人年金保険控除を受けるための条件】
以下の2点に該当すると、控除を受けられます。
- 保険料払込期間が10年以上ある
- 60歳以降の保険金受取期間が10年以上ある
条件を満たさなければ、控除対象外になりますのでご注意ください。
メリット②銀行に預けるよりも高い利率で資金を増やせる
現在の銀行普通預金の利率は0.001%前後が一般的です。(みずほ銀行参照)
個人年金保険は加入年齢や払込期間によって利率が変わりますが、現在5%前後となっています。
どちらの方が資金を増やせるかは明白です。
外貨建ての個人年金保険だと利率の変動が心配ですが、円建ての商品は大体加入時の利率で固定され満期時の受け取れる金額がほぼ決定します。
しっかり貯金をするのも大切ですが、今は銀行に預けたところでお金が増えることはありません。
ある程度預けたら、思い切って一括払式の個人年金保険に預けてみるのも1つの手です。
デメリット①インフレによる金利上昇の恩恵を受けられない可能性が高い
利率固定で満期時の保険金額がわかっている個人年金保険は、インフレによる金利上昇の恩恵を受けられません。
別の手段ならもっと増やせたかもしれないということで、個人年金保険に掛けた保険料の実質的な価値自体は下がってしまうのです。
受け取れる金額が減るわけではありませんが将来的に見て相対的に価値が減少しますし、その時物価は上がっているので契約時の保険金だと足りないということが起こるのです。
こうしたデメリットを解消するために生まれたのが、利率変動型の個人年金保険です。 利率変動型なら、インフレ時の金利上昇の恩恵を受けられる可能性が高くなります。
ただしその分、デフレ時の金利下落によって利率も下がるデメリットがあるので注意しましょう。
デメリット②途中解約は元本割れする可能性が高い
若い時に個人年金保険に加入して、途中で解約するとなると多くの場合元本割れが起こります。
また、有期型や保障期間のない終身型の個人年金保険なら、保険期間中に亡くなってしまうと元を取れなくなってしまうこともあります。
せっかく払い込んだ保険料を捨ててしまうことにならないように、こうしたリスクを念頭に置いてどのような個人年金保険に入るか検討する必要があります。
データから見る老後の暮らしビジョン|公的年金だけでは生活が難しい
老後の生活に関する様々なデータを比較していると、以下のようなことがわかりました。
- 8割以上の人が老後の生活を不安に思っている
- 公的年金だけでは生活収支が赤字になる
- 足りない金額は人にもよるが、月額約3万円~21万円
- 単純計算すると65歳~90歳の25年間で必要な貯金額は、900万円~6,300万円
- 職業や家族構成、退職までの間の負債などの条件によっては1,500万円の貯蓄でも赤字
年金だけでは生活できないので貯金が必要となります。様々なライフイベントが起こる中で最低900万円の貯金をどのように貯めていくのか、不安も残ります。
単純に銀行に預けるだけでは、今の利率だとほとんどプラスにはなりません。
つみたてNISAやiDeCoもありますが、不安定な経済状況の中でどう変動していくかは未知数です。 そこで、個人年金保険の出番なのです。
8割以上の人が老後に不安を抱えている
個人年金保険の加入を検討し始めるきっかけは様々あると思いますが、「老後の生活が不安なため早めに準備しておきたい」「公的年金そのものに不信感がある」などが多いでしょう。
公益財団法人生命保険文化センターの調査によると、実に84.4%の人が老後の生活に不安を感じているということがわかりました。
画像出典:公益財団法人生命保険文化センター(令和元年度 生活保障に関する調査)
グラフを見ると、8割を超える人たちが「公的年金だけでは不十分」と感じていることもわかります。
公的年金はいくらもらえるのか
老齢基礎年金…国民年金を納めてきた人がもらえる年金
(自営業・会社員、基本すべて)
老齢厚生年金…厚生年金を納めてきた人がもらえる年金
(会社員・公務員など)
・年金をもらえる年齢は、原則として65歳以上! ただし、年金受給年齢を遅らせることは可能
年金の月額平均額を見てみましょう。
画像出典:『令和元年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況』(厚生労働省年金局)
このデータを簡単にまとめると以下の通りです。
区分 |
年金受給額の平均(月額) |
---|---|
厚生年金ありの場合(国民年金含む) |
14万6,162円 |
国民年金のみの場合(厚生年金なし) |
5万6,049円 |
※令和元年度の主データを抜粋 年金だけで生活しようとすると、大きな不安が残る金額だということがはっきりとわかります。 ちなみにこれはあくまで平均額なので、未納期間などがある人は恐らくもっと月額が低くなっているはずです。
しっかり貯金をしておかなければ老後の生活は大変なことになってしまうでしょう。
老後の生活にかかるお金
一般的な老後の生活にかかるお金について見ていきましょう。
生命保険文化センターの「令和元年度 生活保障に関する調査」によると、老後にかかる生活費は以下のようになっています。
画像出典:『令和元年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況』(厚生労働省年金局)
|
想定される老後の生活費額 |
年金受給額を引いた不足額 |
---|---|---|
最低限度の生活費 |
月額平均 22.1万円 |
7万4,838円 |
ゆとりのある生活費 |
月額平均 36.1万円 |
21万4,838円 |
※生活費は夫婦二人で生活する場合 不足額は各月額平均から、年金受給額の平均(月額)を引いたもの
なお、この調査は対象者に対する「意識調査」なので、実際にかかっている生活費とは異なります。
最低限度の生活を営むためには、現在の年金受給額では7万4,838円足りていません。 同様に、ゆとりのある生活を送るためには21万4,383円足りないのです。
実際の消費支出のデータも見てみましょう。
画像出典:「家計調査報告 家計収支編(令和元年)」(総務省)
65歳以上の高齢者夫婦の家計収支です。
年金を含めた社会保障給付を約21万受けていますが、消費支出は23万9,947円となっており赤字であることがわかります。
全体で不足分は3万3,269円となっており、実際の収支を見ても、足りていないことがわかります。
つまり、老後に慎ましい生活を送るとしても年金受給だけでは足りないのです。
これまでのデータを踏まえると足りない金額は、月額約3万円~21万円になります。これを65歳から90歳までの25年の生活で考えると、総額約900万円~6,300万円になります。
この数字を見るとたったの900万円確保すればいい!と思いそうですが、実際にかかるお金は人によって違いますし、年金受給額も異なります。
将来もう少し寿命も延びているでしょうし、何歳まで生きるかにも個人差があるのです。
老後の資金シミュレーション
結局のところ、老後の資金はいくらあればいいのでしょうか。
FP協会のライフプランシミュレーションを使って、シミュレーションをしてみました。
画像出典:FP協会「ライフプラン診断」
上記の条件で診断した結果、このようになりました。
60歳で退職金をたくさん受け取り貯蓄額は1,500万円を超えていますが、よく見ると収入よりも支出の方が多いようです。
さらに60歳時点ですでに貯蓄額がマイナスになっていることがわかります。
このように、人によっては1,500万円の貯蓄があったとしても将来的な生活が赤字になってしまうのです。
個人年金保険の加入がおすすめの人
- 自分で貯蓄するのが苦手な人
- 投資などの大きなリスクを避けつつ資金を増やしたい人
- 国民年金のみに加入している自営業やフリーランスの人
自分で貯蓄するのが苦手な人
自分でコツコツ貯金をするのが苦手、お金があったら全部使ってしまうという人に個人年金保険はおすすめです。
保険料を支払うのは自分ですが、口座から自動で引き落とされることによって、強制的に貯金が可能となる点が個人年金保険のいいところです。
途中解約か満期時にようやくお金を手にすることになるので、途中で使い込む心配もありません。
銀行に預けるよりも利率が高いので、貯金だと思って加入するのもいいでしょう。
投資などはわからないが資金を増やしたい人
効率的にお金を増やしたい場合は、株式投資やFXに挑戦する手段もあります。
しかし初期資金やリスクを考えると、なかなか手を出しづらいという人も多いでしょう。
投資のことはよくわからない。しかし銀行に預けるよりも、もう少し資金を増やしたいという人に個人年金保険はおすすめです。
利率だけ見ると、投資関係に比べて個人年金保険は高いとは言えません。
しかし現状105%前後の利率ということがわかっていて変動しないことを考えると、個人年金保険は安全に少しでもお金を増やす手段の1つなのです。
国民年金のみに加入している自営業やフリーランスの人
自営業やフリーランスの人で、厚生年金に加入していない場合は将来受け取れる公的年金だけで生活することは不可能です。
貯蓄や投資、iDeCoなど様々な方法を使って老後の資金を積み立てている人も多いでしょう。
1つの手段として個人年金保険はおすすめです。 条件を満たせば個人年金保険控除を受けられ、所得税と住民税の節税になるからです。
個人年金保険に入らない方がいい人
- 老後の資金が潤沢な人
- 老後も継続的な収入が得られる見込みがある人
老後の資金が潤沢な人
既に老後の資金が住宅にある人は、わざわざ個人年金保険に加入しなくても大丈夫でしょう。
ただし、節税効果を求める場合は個人年金保険を利用する価値はあります。
そのままその資金を大切に貯金するか、他の方法で増やしていくのもいいでしょう。
老後も継続的な収入が得られる見込みがある人
老後に公的年金以外で、継続的な収入が得られる見込みがある人も個人年金保険に入る必要はありません。
不動産収入や不労所得を得られる手段を構築していて、老後も継続的に収入が得られる形は非常に理想的です。
資金がある人は、老後に向けてそうしたシステムづくりをしておくのも1つの手段です。
個人年金保険を選ぶ時におすすめの無料保険相談窓口
無料保険相談窓口を利用することで、お金の専門家たちが希望に合った個人年金保険を紹介してくれます。
自分の老後のビジョンが見えるとどのようにお金を貯めていくかもわかってくるため、ライフプランごと相談するのがおすすめです!
個人年金保険の相談におすすめの無料保険相談窓口①|保険見直しラボ
保険見直しラボは、平均業界歴が12.1年の相談員が集うプロフェッショナル集団です!
経験値が高くFPの資格所持者も多いため、どの相談員に担当してもらっても充実した相談になります。
相談員のレベルが高いことで知られているので、地域によっては予約が取りづらくなるほど大人気の無料保険相談窓口です。
相談窓口 | 保険見直しラボ |
---|---|
運営会社 | 株式会社ソルブグループ |
相談スタイル |
・オンライン相談 ・訪問相談(離島を除く) ・店舗相談(全国70支社) |
取扱い保険会社数 |
・生命保険会社21社 ・損害保険会社11社 ・その他2社 合計34社 |
相談員の質 | ・平均業界歴12.1年のベテランぞろい ・FP資格保持者在籍 |
特徴 |
・訪問相談が得意 ・プランナーを途中で変更できるイエローカード制度 ・希望に沿ってプランナーをマッチング ・ユーザーによるプランナー評価制度 |
個人年金保険の相談におすすめの無料保険相談窓口②|ほけんのぜんぶ
FP資格取得率100%となっており、相談員の質が非常に高いです。 特におすすめしたい点は、充実したオンライン相談にあります。
なかなか外出できない状況が続く中で、オンラインでゆったりと相談できるシステムが構築されていることは大きなポイントです。
相談窓口 |
|
---|---|
運営会社 |
株式会社ほけんのぜんぶ |
相談スタイル |
・オンライン相談 |
取扱い会社数 |
・生命保険会社23社 |
相談員の質 |
・FP資格取得率100% |
特徴 |
・相談員全員がFP |
個人年金保険の相談におすすめの無料保険相談窓口③|マネードクター
マネードクターは取扱い保険会社が大手と比べると少ないように感じますが、業界歴が長い相談員が多く在籍しているというメリットがあります。
このため、公式サイトを見て目星をつけた保険会社をしっかりと取り扱ってくれるという安心感があります。
平均業界年数は9年であるとともにFP資格取得率100%ということで、相談員の質の高さは折り紙付きです。
相談窓口 |
|
---|---|
運営会社 |
株式会社FPパートナー |
相談スタイル |
・オンライン相談 |
取扱い保険会社数 |
・生命保険会社22社 |
相談員の質 |
・平均業界歴9年のベテラン |
特徴 |
・プランナーによって取扱いできる会社の数に差がない |
個人年金保険おすすめランキングまとめ
公的年金だけでは老後の最低限の生活も送れないという中で、なんとかして老後の資金を作らなければなりません。
そこで活躍するのが個人年金保険です。
保険料は条件を満たせば控除の対象となり、所得税と住民税の節税に役立ちます。 銀行に預けるよりも利率が高いので、貯金感覚で利用するのがおすすめです。
受取率は加入する年齢や保険料の支払い期間によって変わりますが、現在は30歳加入時だと大体105%前後のところが多くなっています。
保険金の利用目的に沿いつつ、自分に合った保険を見つけるためには無料保険相談窓口の利用がおすすめです。